こちらも進んでます。。

 

『心地よい家』も上棟その後、屋根仕舞いが着々とすすんでいます。

冬場のお天気は晴れ間が少なく、時折の雨に大工さんを泣かせています。

私のほうも電気屋さんと打合せをしつつ、先に電気配線を仕込んでおかなければいけないところを指示。

土壁+木組みが現しになる家、大壁の家とちがって簡単には配線できません。

最適な電気配線ルートは私の頭の中。

電気屋さんに頭のなかの設計図を申し伝え、作業を見守り中です。。

 

祝『心地よい家』上棟!

 

 

待ちに待った『心地よい家』の建前が執り行われました。

建て主さんにとっては、この日をどんなに心待ちにされていたことでしょうか。

そして大工さんたちにとってもコツコツと刻んできた成果が出る日。

野の草にとっても。

 

 

大きな木材たちが組まれ始めると現場は迫力の空気です。

なんと言っても家の要は足もとが肝心。

大きな材を使いながら、足元から組んでいく造りです。

現代工法と伝統構法の大きな違い。

長い月日のなかで痛みや腐り大きな地震に耐えていくため。

足元がしっかりしていると本当に見ていると安心感が違います。

 

 

 

 

村上工務店さん、頑固に長ホゾにこだわって仕事をしてくれました。

しっかりしていてこれも見ていて安心。

建前は毎回それぞれの大工さんのこだわりや考え方が出てくるので、おもしろいところです。ホゾが長いとホゾ穴には入り難くく時に大変だけど、その分抜けにくく粘り強いです。

建て主さんも手に汗をにぎるように眺めていて、家を形づくるひとつひとつが地震に耐えるための要素である、その生の迫力を感じたようです。

 

 

 

 

伝統構法を手がける大工さんの姿って、ほんとカッコイイんです。

みんな女子はそう言います(笑)。

絵になり、かっこよく見えるんだよな〜。

あんなに高い足場の悪い所をスタスタと、重いカケヤを振り下ろして。

モテタイのであれば伝統構法大工にナレですねっ!

 

 

 

 

この美しい木組み、そしてドッシリとしたこの安心感。

これぞ木の家といった感じでしょ。

道行く人はみな足を止めて暫らく眺めていきます。

誰もが感じる何かがココにあると感じます。

そう言うわたし設計者も、ハマッた一人ですから。

”本物”には、人を惹き付ける確かな力があるんだよな。

 

 

そして上棟に際して建て主さんご一家に、棟木にメモリアルして頂きました。

100年先まで残る家として、その100年後に子孫たちに伝えたい想いなど。

家族みんなに。

 

 

 

子供たちには少し意味が分からなかったかもしれないけど、でもこうやってお父さんお母さんが家を建てたときに、家族みんなで何かを書いて遺したなと大人になって思い出してもらえれば、きっとこの家も大切にされていくでしょう。そう願って。。

そして最後にこの棟木を納めて祝・上棟!

 

 

 

 

ご近所方々に幸せのおすそ分け。

街中でどれだけ人が集まるか心配でしたが、心配無用でした。

このみんなの笑顔。今時は餅まきをする家は殆ど無いですが、餅まきイイですね。

ご近所さんとの関係も近まって。

 

ひとつの区切りの建前も終わって、ほっと一息ですが、さてこれからです。

まだまだこれから先は長いですが、ひとつひとつが大切。

良い家づくりにしていきたいと思います。。

建前を待つばかりに。。

 

『心地よい家』の建前まで1週間となりました。

構造材はほぼ仕上げが完了し、最後の丸太を釿(ちょうな)でハツったり込み栓をつくったりと、最後の準備をされていました。

 

 

ふと見ると、

お昼休みに棟梁が軸組み模型をじっと見つめて、最後の建て方の最終確認をされている様子。

刻み終わって、ここはこうしておけば良かったかなと、思うこと多々あるようで、

これだけの規模の複雑な刻み、常にそういった気持ちが右往左往するのが伝統構法の大変さでもありまた面白さでもあるのかもしれません。

あとは建前を待つばかり。

鉋(かんな)をかけられた桧の構造材が、工場の片隅で艶をはなって出番待ちをしている光景が印象に残ります。

さあ、お天気が良いことを祈って。。

 

 

 

もう一頑張り。。

 

梅雨ごろから刻み始めた『心地よい家』の刻みのほうも終盤です。

建前の日取りも決まり、大工さんも後がない状態となりました。

最後の仕上げに手鉋(てがんな)をすべてかけてくれていて、それがなかなかの量。

いまは毎日毎日、鉋がけの日々です。

今の時代は機械鉋が一般的。鉋ではなくサンダー仕上げといってペーパーで木材の表面を細かくこする仕上げ方のほうが安価でよく使われていて一般的かもしれません。

大工さんが丹念に手鉋(てがんな)をかけてくれています。

鉋仕上げは、木材を細かくこするようなサンダー仕上げとはちがって、木の表面を綺麗に刃物で削り落としていくから木の表面を荒らさないので、木の繊維に汚れも入りにくいのですよね。木材の色艶もよくなりますが、汚れも付き難く、暮らし始めてからの拭き掃除などの手入れもしやすくなります。

一手間の意味がありますね。

 

 

でもまだまだ建前までにしておかなければいけない事が山積みです〜。

時間はあっても無いようなもの。

頑張れ〜!

 

『心地よい家』配筋検査。。

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基礎の配筋工事が完了し、日本住宅保証検査機構のJIOさんに検査に来て頂きました。

床下を風通し良くするため、今回は、基礎の立ち上がりがないフラットベースの基礎仕様です。

 

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見るからにガッチリしてます。

まあここまで鉄筋必要なんかなあ〜って思うぐらいですけど。

フラットベースで対応するため、今回は構造計算をして基礎設計をしました。

一般的な木造住宅で基礎を構造計算することは稀なのです。

JIO検査も、まったく問題ないとのことで、一発合格。

 

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でも次はJIOより厳しい野の草の自社検査です。

JIOさんの前で職人さんにパシッと指導します。

電気屋さんにはコンクリートのかぶり厚さに注意して配管をやり変えて頂き、自社検査も難なく合格。

でもこの頃の鉄筋屋さんは、ほぼ訂正なく、ピッチリしますね〜。

私が勤めていた頃は、もっとザックリとしていたような気がしますがね。

ご時勢です〜。

 

明日はコンクリート打ち。

実はここが一番気を使うんですよね〜

でもお天気も曇り空で、最高のお日和になりそうね♪

草を掻き分けつつ。。

 

なかなか下りてこなかった『心地よい家』のカーポートの確認申請がやっと下りました。

準防火地域ということもあって、そこを木造現し(柱や梁などを木で見せてつくる)で造るとなると、なかなかに面倒。

たかが小さな簡易な車庫なのに、本体の家よりも確認審査の期間がかかってしまった・・。

本体もかなり面倒だったんだけどね・・。

 

今時、カーポートはアルミの既製品がほとんどだから、確認申請が面倒な準防火地域で、わざわざ木造車庫なんてなかなか無いのでしょうね。

審査担当者の方には早々と「不燃でないと・・」そんな風。

えっ!木造現しで家のほうは確認通ってるのに、簡易なちょっと柱や梁があるだけのカーポートで、家が出来て車庫が出来ないなんてないでしょっ(ムッ!)。

という訳で、変な感じに火がついてきて(笑)。←こういうの高知県人の血?

仕方なく・・燃えしろ設計という、ある一定の時間は木材の表面が燃えても避難上有効な耐力があるということを構造計算で示して、やっとのこと確認がおりました〜。

担当者も燃えしろ設計は初めてとの事で、これまたなかなか前に進まなかったけど。

 

いまの時代、昔ながらの構法となると、こちらが色々と告示を調べて引張り出して突っ込んでいかないと「駄目だ、無理だ、出来ない」で片付けられてしまう。かなり建築基準法を熟知していないと木では家が建てられないようになっているのが今の現状ではないかな。

でも今時とちがってこちら、時間だけは十分に頂いている家づくりなので、テコでも審査をとおす覚悟。

その脇でサクサクと確認がおりていくメーカー住宅のほうが、きっと何倍も手間がかからず、審査機関も利益になるんだろうなあ〜っと。きっとうちは車庫ごときに面倒なお客に違いない(苦笑)。まあ私たちも手間ばかりでなかなか利益にはならないけど(苦笑)。

気の毒になりながらも、木の家づくりが廃れていってしまわないよう、手間うんぬんで簡単には流されてはいけない。

まあ、昔ながらの家づくりで常に時代に逆行し草を掻き分けてきた私たちだから、

すっかり草のように根強く、少々ではヘコタレん根性が染み込んでますから、ご安心!

 

 

 

 

 

 

『心地よい家』刻み開始♪

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『心地よい家』の刻みが始まりました。

大工さんのコツコツとノミを振るう音が小気味よく、新たな家づくりの始まりを実感させてくれます。

 

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今回お付き合いをする村上工務店さん。

以前からちょこちょこと古民家の修繕ではお世話になっていたお一人です。

お若い大工さんですけど社寺なども手がけられ、松山では珍しく4人もの大工さんを抱え機動力に優るなかなかにやり手の大工さんと言えます。

 

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今回『心地よい家』はなかなかに大きく複雑な造り。

図面の枚数もかなりなもの。一般的な設計図もかなりの量だけど、施工図や構造図だけでも62枚もあって、書いた設計者すら脳が沸きそう(汗)。しかもまだまだ枚数は増えそう・・。

そんなたくさんの図面を網羅しつつ、大工さんは墨付けや刻みがおこなわれていきます。

頭がよくないとなかなか出来ませんね〜。

 

 

でも頼りになりそうな村上さん。

「まかしといてや」っと、時折発するその言葉に男っぷりを感じます。

さて今後の進捗が楽しみな『心地よい家』です。。

 

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↑野の草1年生の若葉マークのきよさんも頑張り中(笑)

 

祝・『心地よい家』地鎮祭

 

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『心地よい家』の木材天然乾燥もそろそろ完了という事で昨日地鎮祭を執り行いました。

建主Sさん、ずっと以前からこのゴールデンウィークの今日この日を地鎮祭の日として狙っていたそうで笑、お天気もよく最高の地鎮祭となりました。

 

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地鎮祭は土地の神様やこの地に生きる生き物たちに、ここに家を建てさせていただくお許しをいただく儀式です。

日本の神事は、自分が生かされ今こうやって自分があるのも目に見えるものから目に見えないものの支えがあってこそという感謝とそれに対する礼を尽くすという儀式でもあります。神道でもある私も、この地鎮祭をまえにするといつも背筋がピンとして、自分自身が清められるような思いがします。日本古来からのスピリットに心惹かれる自分をいつも感じますハート

子供たちにそんな事をちょっとでもお伝えしたく、これから始まる神事の意味をお話をして「神様がこれからお空から降りてくるからね。ちゃんとお願いしてね。」っと話ました。

そのせいか子供たちも神事の最後までジッと静かに。

きっと子供たちなりに目に見えない神様を感じてくれたのかなハート

 

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家を100年以上もたせていこうという昔ながらの家づくりもまさに日本古来からのスピリットが宿っていて、100年生きた木の命に感謝し、命を無駄にせず大切にしようという心があります。

木や土や草や石など自然界の万物からつくられる家だからこそ、そういったあらゆる支えがあってこそ存在する自分を感じることが出来るんです。衣食住にその心が宿っています。

やはりずっと残していかなければいけない家づくりがここにありますハート

↑写真は1000年の釘をうつ今は亡き白鷹幸伯氏の釘。

この釘を使うようにとご両親から譲って頂いたようで、釘の寿命がつきるまで家をもたせなくてはという意気込みにさせられますね手

 

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地鎮祭終了後には奥様手作りのお弁当を皆でいただきました。

お品書きには感謝の言葉があって、嬉しくジンとしましたアンパンマン

家づくりは山あり谷ありと色んな出来事があります。

でもひとつひとつ絆を深めながら前に進んでいければ嬉しいなと思います。

それがこの人生のなかの家づくりという場で与えられたご縁だから。

そして夜は大工さんの村上工務店さんがBBQを開いて、大工さんとの顔合わせをしてくれました。さていよいよこれから『心地よい家』も始動開始といった感じです。

っと言っても、ゆっくりじっくり手をかけて進んでいきます手

 

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契約。。

先日、『心地よい家』の大工さんも決定し契約が執り行われました。

建主さんの支給材は、私も大工さんも取扱するには過去最大の量!

把握することすら容易くない木材を段取りし保管することは、建主さんにとっては先が見えない大きな課題。

でも大工さんのキップの良さや動きの良さに甘えさせていただき無事落ち着きましたアンパンマン

 

 

それぞれに抱える家づくりの課題も、いつもながら建主・大工さん・設計者の三者の協力で乗り越えつつといったところ。

契約前ですが、こういった過程で家づくりへの気持ちがひとつとなっていくもの。

建主さんも大工さんへの絶大な信頼感をもっていただき、そのうえで前に進めるという良いスタートをきれました手

 

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↑建主さんが用意してくれた海の幸が美味しかった!

 

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契約後の食事会では、すっかり時間もわすれ皆で夜遅くまで語らいました。

施主とか大工とか設計者とかいった境界がなく、共にひとつのプロジェクトを支える仲間として。協力しあい語り合いながら進む家づくりがいいです。

これからまだまだ先は長い家づくりですが、みなで協力しあいながら『心地よい家』の家づくりを楽しめたらと思いますハート

 

 

心地よい木の家。。

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『心地よい家』は建主さんのお父様が長年集めて来られた支給木材で家を建てます。

その量は半端な量ではなく・・とても個人の方が集められたという量ではありませんアンパンマン

この木材たちを使ってどんな家づくりにしていこうかと、とても楽しみでもあり、

また既にある木材を活かしていく事の難しさに頭を悩ませもします。

 

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まずは全体像の把握と使える構造材の整理に掛かっています。

材料に合わせて家を設計しようと思えば、庭を削らないと難しそうで・・汗

でもやっぱり家にとって庭は欠くことの出来ない潤いの場。

だからなかなか材料に家を合わせて・・というのも難しい~笑

木材の樹種だけでなくその子がもつ木の表情で家の空気感はゴロンと大きく変わってくるから、木材選びは「木だったらなんでもOK~」ではなく一番難しいところでもあり腕の見せどころです手

ネーミングのように、心地よい木の家が出来るよう頑張らないとねキラキラ