地場の素材を活かし気候風土住宅でいきましょう~。

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台風最中に木の家ネットの総会が倉敷で開催され、

これから昔ながらの家づくりが目指す先は『気候風土適応住宅!』ということで心をひとつにして帰ってきた翌日の今日。

台風も通り過ぎひさしぶりの晴れ空の下、地元の大島に打合せに出来かけました車

 

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っと言うのも、地元は有名な大島石の産地。

今まではちょっと高級な墓石というイメージが強すぎて手を出せなかった石。

それを次の家づくりの『誕生と成長の家』の建主さんが、大島石の普及活動をしているNPOに縁を繋いでくれたおかげで、『土間と風の家』に大島石を使用することになったのですハート

 

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台風の雨ですっかり水に浸かってしまった砕石場。

ポンプフル稼働で水を掻き出していました。

 

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今回は基礎石や庭石にこの大島石を使用していきたいと思っています。

地元の自然素材や産物を活用してきたのが昔ながらの家づくりであります。

私としても昔ながらの伝統構法での家づくりに、地元大島石を取り戻していきたいというのは長年の課題の一つでもありました。

 

建築業界で使われる石材のその殆どは、中国産です。

安価で安い人件費のもと加工までしてくれるので、高い石工事であっても比較的利用がしやすい価格帯に中国産は収まるのです。(っと言っても、それでも高いと言って石工事が無くなっている建築業界ではありますが)

ただその影響で国産材は壊滅的影響を受け廃業を余儀なくされて、どんどんと国産の採石場から石屋さんがいなくなっているのは確かなことなみだ

問題はわかっていても金額が合わないと他の工事にシワ寄せが出て、採用が難しいのが建築業界です・・アンパンマン

 

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そんななか大島石普及のために活動をしているNPOと良いタイミングで縁があって、試み的に一緒にやってみようと言うことに。

互いにどの程度の価格なら、というのも手探り段階です。

大島石も生き残っていかなければいけないし、建築としても継続利用していけれるアイデアを探さなくてはなりません。

こういった模索が、地場の産業のもとにあった昔ながらの家づくりを取り戻していく事に一つ一つ繋がっていくんだと感じてのこと。

 

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冒頭での『気候風土適応住宅』

実はこういった地場の伝統的な産業や職人を活用したりして、その地の気候風土に適応し培われてきたものを大切にしていこうじゃないかという方向を国が先ほど示したのですキラキラ

 

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省エネ法改正によって北欧やドイツのような断熱化された住宅でないと家が建たない!という危機感のなか多くの実務者たちが立上り、日本の伝統的なその地の気候風土に寄り添い培われてきた家づくりの意義を発信し続けてきました。

『省エネ』って家を断熱化するといった視野の狭い話ではなく、100年200年その地の気候風土のもとで持ち堪えていったり、長距離な輸送を必要とするような輸入材を使わず国産材や地場の素材を活用することだったり、自然に還る素材の利用だったり、地場の産業や技術や職人また建築形態をも守っていく様なことであったり、美しい景観をつくっていくような家だったりと、そういった要素も意義深く気候風土に適応した住宅として『気候風土適応住宅』という枠組みをつくって大切にしていきましょうという話になったのですキラキラ

 

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やっとのこと私たちは日本人として、自分たち日本人が生み出してきたものを認めはじめようという第一歩に立ったような気分です手

私自身の家づくりでも木組みや土壁や指物や畳や襖などなど色々と取り組み実践してきましたが、まだまだ取り組まなければいけない課題は山ほどありますが、気候風土で培われてきたものを大切にしていきたいし、どこまでいっても日本の美しい物づくりや手仕事が大好き~ハート

タイミングをよくして、大島の石の活用に今回は取り組めそう手

だからこの仕事、建築って面白くって、やり甲斐があって楽しいですアンパンマン

頑張らなきゃです。応援ください〜手

 

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↑こういった石材は棄てられてく石材のひとつ。こういった物も活用のしがいがありそうです。

 

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↑端材はタイル的な利用にしても面白い。想像がふくらみます。

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