猫の病気から、あらためて食事の大切さを知る。。



昨年の8月に免疫性溶血性貧血にかかり明日をも知れぬ我が家の愛猫チャイでしたが、その後とっても元気に回復し、その節は皆様に励ましていただきまして、ありがとうございました!
ここで同じ病症の猫ちゃんの飼い主さんの励みになればと思い、簡単ではありますが回復の経緯をお知らせしておきたいと思います。

免疫性溶血性貧血を発症した時、チャイの血液中に占める血球の体積の割合Hctは7.1しかなく、いつ死んでも不思議でない重度な状況でした。正常値37.6〜47.6。もう自分で起き上がる事も出来ない状況でしたのですぐに輸血が行われ入院をすることになりました。ただ・・免疫異常ということでこれと言った治療方法はなく、ただただ奇跡を祈るような治療です。輸血をおこなっても、自らの免疫が自分自身の赤血球をすぐに破壊をしていくために、また貧血をおこし処置をしなければ死に至るという病気・・。
主にはステロイドで炎症を抑えるのと免疫抑制といった治療です。でもステロイドはあまり効かず次々と強い免疫抑制剤がプラスされていくことに。輸血によってなんとか生命を維持しているといっても良い状況のなか入院を繰り返しました。しかし免疫抑制の治療によってチャイの体内に潜んでいた猫白血病までもが発症してしまって..片方は免疫を抑制し、片方は免疫をあげなければいけないという相反する薬の投与といった複雑な治療法のなかで、一時はもう明日までもつかどうか・・という生死の境までいきました。

この病気、ネットではあまり回復したというケースは少なく、どれも死んでいくケースばかり。正直かなり落ち込みました。特にチャイの場合は免疫性溶血性貧血と猫白血病の二種類の病気が同時発症。免疫異常といった類は現代医療では確たる治療法がないのです。薬やお医者さんではなく、チャイ自身の生きる力に期待するしかないのでした。
最後かもという時に、お医者さんからはさらに強い薬や入院を言い渡されました。もちろん強い副作用や時にショック死もありうる治療法でした。ただそれ以外にお医者さんにも選択肢がなかったのだと思います。しかし当初から対処療法的治療に疑問を感じていた私は、もしこれがチャイ自身の寿命と言うのならと考え、これ以上の投薬治療は断って、自然にまかせて看取る事にしました。
しかしあきらめた訳ではなく、最後の最後は自宅で出来る限りを尽くして自然療法に徹したのです。お医者さんも強い副作用かショック死をリスクにしなければいけないほど打つ手がないのだから・・、ある意味気持ちが弾けたというか、とにかくあたって砕けろ状態であらゆる自然療法を試みることにしました。
輸血をしなければいけないほど赤血球の数は減少傾向にあったので、輸血をしないという選択肢は死を待つことでもありました。確かHctは10以下に。チャイの状態も起き上がることが出来ず今日明日もつか・・といった状況でした。 まず食事療法に重きをおきました。自分自身の血液を攻撃するという免疫異常のそもそもの原因を考えたからです。攻撃しなければいけない血液だからなのでは?血液が酸性化しているのでは?と。完全なる素人考えですが病気には原因があると考え、ます血液をつくるための食事の大事さを見直さなければとなりました。正直、それまでのチャイの食事は猫マンマでした。猫=猫マンマ(鰹節+ご飯)だと何の疑いもなく思っていたのですから。人間の食事にはうるさい私も、今、考えると猫も病気になるわよねって思います・・苦笑。

回復食をここに紹介しておきます。※ビワの種の焼酎エキス、※梅の黒焼き、※豆腐、ひじきを主とした野菜、魚か肉、たまに卵、※どぶろくの絞り粕、※タウリン(アミノの酸の一種)、ステロイドの代わりとなる副腎皮質ホルモンの分泌を促す食べ物(しいたけ等)、※鉄材。特に※が重要で毎食必ずご飯に混ぜ合わせていました。市販のキャットフードは一切与えていません。当然、明日死ぬかもといった状況だったので、あまり食欲もありませんでした。でもほんの少量食べてくれたので、大好物に※を混ぜ合わせ与えました。
そして血液を浄化するための腎臓・肝臓のお手当て。もともと自然療法を暮らしに取り入れていた私でしたので、猫も人間も一緒と思い、あらゆる病気のもとになる腎臓肝臓のお手当てをビワの葉温灸で。また腎臓肝臓の働きを強めるためのツボ療法をもおこないました。ビワの葉温灸はチャイも気持ち良さそうで毎日つづけました。そして日増しに回復傾向に!明日にでも死にそうな状況でしたから、びっくりしたのは私自身でした。
食欲も出てきて回復傾向に向かったので、お医者さんから頂いていたステロイドも少しずつ減らしてみることにしました。毎日のチャイの様子を見ることが出来るのは飼い主自身。お医者さんは毎日は様子を見るわけではないので1週間適量のお薬をいわれます。しかしステロイドは当初からあまり効果がなかったので、飼い主である私がチャイの様子を確認しつつコントロールして減らしていく方向に。そして通院しつつ検査で血液の容態を確認しつつ食事療法を続けていきました。どんどんとHctの値もあがっていくのを目にして食事療法に効果を実感しました。今ではすっかり元気です。病院通いももうしていません。(現在は豆腐野菜が主で魚or肉の食事です)
チャイの場合、自然療法が効果があって結果良かったと思います。ただお医者さんの治療方法を全否定をしているわけではありません。救命医療などは素人ではどうにもならないところでした。またお医者さんがいてくれることで安心感もありました。残念ながら自然療法にはあまり関心はもってはくれませんでしたが(苦笑)、ツボ療法するために腎臓や肝臓の位置を確認したり、血液の仕組みや、薬の働き(食事で血液を増やすため鉄材の提案をしてもらったり)、猫の食事なども相談にのってもらえて助かったところもあります。
しかしながらやっぱり我が家の猫のことはお医者さん任せでなく、飼い主さんが一番、その子の具合もわかっているから、お医者さんとの二人三脚をしながら、病気に向き合えたことが良かったと思います。今回は食事の大事さをあらためてチャイに教えてもらったと思います。チャイのためにお祈りをして頂いたみなさん、どうもありがとうございました!
コメント

ごぶさたでした。お元気ですか?♪
愛猫ちゃん、その後はいかがですか?

うちのは2012.12.27に逝きました、
おふくろに抱かれながら・・・

最後近く、力を振り絞って起き上がり、
水を飲んだあとおしっこ・・・で、かりかり
を少し食べて・・・みんなを喜ばせて・・・


死にたくなかったんだねぇって・・・


もう動物は飼わないって、両親も・・・
わたしも、そう言ってましたが、や
っぱり淋しくてね、去年の7月、妹
がネットで見た、捨て猫の貰い手募集
で、動物病院の先生からもらってきま
してね♪

・・・これがところどころ、逝ったあの子
に似てるようで・・・生まれ変わりだ!って
勝手に^^みんなでそう言って・・・


かわいくてどうしようもないですね、やっぱり

  • ち−ぼ−
  • 2014/06/10 21:09

動物いいですよね。一緒にいるだけで和みます。
違う種族のものと一緒に生活するのがこんなに豊かだなんて!っと感じます。
ムツゴロウはもっともっと豊かかな?(笑)
犬にせよ猫にせよ、一緒に連れ添って暮らしてきたものとの別れはつらいものですよね。
でもそれと引き換えにするぐらい喜びも貰いますよね。
我が家も二匹目の愛猫です。
かわいくてどうしようもないですね。。

  • はしづめ
  • 2014/06/29 22:41

初めまして、扇桜と申します。
http://datoufip.blog.fc2.com/にてFIP(猫伝染性腹膜炎)の情報を纏めております。
その中で、病気違いとは承知しつつチャイくんの件をご紹介させて頂きました。
諸事情がありまして慌てての掲載となりましたので、事後報告となってしまった事を心よりお詫び申し上げます。
もしも不都合が御座いましたら、ご一報頂ければすぐに削除させて頂きますので何卒ご容赦下さい。

その後、父性本能素晴らしいチャイ君はお元気でしょうか?
子猫がいなくなって寂しがってるかな?なんて想像しております。
暑い日々が続きます。
どうぞお健やかに過ごされますよう、チャイ君ともに皆さまお体をご自愛下さいませね。


追伸:とても素晴らしいお仕事の数々、思わず愛媛へ行きたくなりました。
中部へ出張なさりませんか?(笑)

扇桜さま、はじめまして。
サイトのほう拝見しました。
対処療法的な医学では薬剤により体を壊すことにもつながりますね。
すごくご熱心にまとめられていて感心しました。
記事のほうぜひお使いくださいませ。

私もお医者さんがステロイド頼りでの治療(治療と言うべきか)しか主たる方法がないという事に、運任せ神頼み、しかもステロイドの害を知っていたのでチャイのことを思うと本当にあの時は苦しかったです。
お医者さんも手が無いと分かってから素人判断でしたが、薬の投与を減らし自然療法に変えたことがチャイの運命を変えたと思います。
チャイさんはその後元気でおりましたが、残念ながら事故で数年前に亡くなりました。
今はチャイさんに変わるチャビさんという新入り子猫を保健所からいただいてきて、なかなかにやんちゃな毎日です(笑)。
ではでは、ご活動応援をいたしております。

  • はしづめ
  • 2017/08/20 06:55

はしづめ様

事後報告にも関わらずのご快諾、本当に有難う御座いました。

チャイくんは亡くなってしまったとの事、とても悲しいです。
でも、チャイくんとはしづめ様の残された功績は本当に素敵なものだと思います。
今は素敵な新入りさんが賑やかしてくれているとの事、どうぞチャビさんとお元気で素敵なお家を作って下さいね。
私もFIP猫の少しでも役に立てられる様頑張ろうと思います。

  • 扇桜
  • 2017/08/22 19:50

はしづめ様

はじめまして。不躾に申し訳ありません。

実は今年の2月にうちの猫がチャイくんと同じ自己免疫性溶血性貧血と診断され、現在治療中です。いったんはステロイド投与で回復傾向に向かったのですが、減薬を経てここ一ヶ月断薬しましたところ、また日に日に弱ってきて、現時点ではもう何も食べ物を受け付けてくれずぐったりとしております。

大変不躾なお願いで恐縮ですが、チャイくんの「回復食」はどこかでレシピを詳しく知ることが可能でしょうか。いろいろ調べてみたのですが、自分では見つけ出すことができませんでした。

どこを探せば見つかるか、あるいはもし詳しく作り方を教えて頂けましたら大変ありがたく存じます。

突然のコメントで勝手なお願い申し訳ございません。何卒よろしくお願い申し上げます。

  • ねこ吉
  • 2018/06/21 19:27

ネコ吉さん、お見舞い申し上げます。チャイの療法がネコ吉さんのねこちゃんに効くかどうかは分からないけど、藁にもすがりたい気持ち分かります。私もそうだったから。レシピは完全オリジナルで私がチャイのために良さそうなものを寄せ集めしたもの。人の自然療法につかう食材(※ビワの種の焼酎エキス、※梅の黒焼き)などです。タウリンはネットで購入。どぶろくの絞り粕(おりのようなもの)、これは知人のワンちゃんや知人の病気にも聞いたとの事で取り入れました。どぶろくなので少量の使用は血流や血行もよくなるかなと思って。チャイのときにおこなった食事は、主に豆腐をすり潰したものをベースにして他の素材を混合させるため使用した感じです。(ご飯やキャットフードでは他の※素材がからまないので)
卵や魚や肉はネコちゃんが好みの方が良いかと思います。ちょっとでも※を口に入れてもらいたいので、そのためでもあります。重症なのは※で、自然療法では効能があるものです。人に効くものは猫にも効くかと、完全なる素人考えですけどね。
最初はほんとうに僅かしか口にしなかったので、それぞれをほんの少量ずつといった感じです。無理して※を食べさせようと量を増やしても、食欲がわかないかもしれないので。最初はほんとうに小さじ一杯程度しか食欲もなくて。でも食べてくれるだけでも救いでしたので、それを毎日つづける感じです。
参考になるか分かりません。でもご自分のネコちゃんの様子や好み、顔色をみて、少しでも回復の糸口がないか探りながら頑張ってみてください。。

  • はしづめ
  • 2018/06/21 22:02

梅の黒焼きなどは陽性の食べ物とされ体を温める効果(血流促進)や体の酸性化をくいとめると考えます。ただとても強い陽性食品でもあるので耳かき1杯程度にしました。またビワの種の焼酎エキスはアルコール分でもありこれまたほんの数滴程度といった感じ。両者とも癌などにも効くとされ陰性化(酸性化)した体に良いかと考えて試みた次第です。。

  • はしづめ
  • 2018/06/21 22:08

はしづめ様、夜分にお疲れのことと思いますのに、さっそく見ず知らずの者の心情を慮って懇切丁寧に教えてくださり本当にありがとうございます。記事を拝見してすぐに材料を検索しましたら、ビワの種の焼酎エキスは主に塗布するのに使用するものであって口にするには強すぎるのではなかろうかとの印象を抱いたり、どぶろくの絞りカスはどこで入手できるのだろう、梅の黒焼きはどのくらいの量与えたらよいものか…等、次々と壁にぶちあたり、猫のために回復食をすぐに作ってやりたいのに一時は途方に暮れて立ち止まってしまいました。しかし迷いながらも思いきってコメントに思いを託してよかったです。豆腐の使い方、なるほどと納得いたしました。食べる量も焦って無理やり矯正するのではなく、少量からでも諦めず、辛抱強く向き合えばよいのですね。仰るように、いまはまさに藁をも掴みたい心境で道を探っておりますゆえ、知りたかったところを余すところなくはしづめ様から教えていただき、天の声を聴いたような心持ちになりました。さっそく材料を集めて、はしづめ様のレシピを参考とさせていただきながら自分なりにも試行錯誤を重ねて参りたいと思います。東城百合子先生の本も読んでみます!

  • ねこ吉
  • 2018/06/21 23:57

ねこ吉さん、回復をお祈りいたしております!

  • はしづめ
  • 2018/06/22 08:16