2011.08.30 Tuesday
『新居浜の家』へ。。
『新居浜の家』に行ってきました
建具の不具合の調整のためと、今すすめている家づくりの建て主さんを連れて。。
1年ぶりに伺う『新居浜の家』。
庭の草木の成長も一段と深まりを見せ。。
建て主さんとともに、一緒に植えた木々や草木ですから愛着もあります。しっかりと根付いてくれていることに喜びを感じました
家の方も、家族とともに歳をとり一段と色艶をましていました。
その家ごとの空気感が住まいにはあります。家族の一員のように住まいもなってきた空気感に設計者はワクワクするところ。嫁を出した実家の心といった感じでしょうか、家族の一員として大事にされてうまくやっているという、親心のような気持。。
『新居浜の家』も完成してから3年が経とうとしています。
今回お伺いした建具の不具合も、今回不具合を調整すればあとはそう起こることもないでしょう。
木の建具は住みだして2年ほどは、その土地の気候や季節の変動によって伸び縮みをします。調整が必要な建具がでてくれば、建具屋さんに微調整をしていただきます。
建具屋さんもそういった事は慣れたことなので、お金ウンヌンではなく動いてくれます。
建て主さんは、心遣いをして、頂き物のビールをお土産に持たせていました。それでいいのです。お互いが心遣いをし合う、それだけなのです。
手仕事でつくられる物づくりでは、自分が造った物への責任感というものが常にあると思います。保証などでカバーするものでもありません。
もちろん最初に人を見てどういった仕事をしているかという事で、依頼をするというのは第一条件でもありますから、これが成り立つのでしょう。
人を見ずして、仕事を見ずして依頼をすれば、やはり保証などが必要となりますよね・・。
ん〜私は昨今の瑕疵保証制度に関しては、あまり良い制度とは思っていない派です。
人によっては「建て主さんのためになる」と言われる方もいますが、本当にそうなのか・・。
ちなみに土壁の外壁などでは、例え雨漏りをしたところで、この瑕疵保証の範囲内ではカバーをしてくれません。ようするにこの制度そのもの又は保険会社サイドは、できるだけリスクのない物づくりを擁護していることになります。疑問です・・。
住宅のノンクレーム化は年々増していってます。ノンクレームと言えば聞こえが良さそうですが、ようは誰もが責任を取りたがらない社会になっているという事です。
なんだか嫌な時代になってきましたね
自分がつくった物を、自分で責任をとらない時代・・って。
保険会社が介入することで、それが一層助長されていくような気がしています。しかも保証期間は、たったの10年ですから・・!
姉歯事件からこういった保証・保険をとやかく言うようになりました。確かに偽装した姉歯さんは悪かった。しかし悪いのは姉歯さんだけではなく、通常価格を逸した低価格で売られたマンションを「安さ」だけで買い求めた消費者サイドにも問題はなかったのだろうかと思います。
消費者は消費者自身の選択に責任をもつべきです。
誰もが、誰かの責任にする社会は、無責任の社会です。未熟な社会です。。
自分の選択や物づくりに責任をもつようにしたいものです。。
っと話がそれてしまいました〜
でも社会が成熟していくために必要なこと、大切なこと。。
他の全ての木製建具の点検をしてこれで万全となりました〜
「また不具合があったらいつでも言ってね〜」と去っていった建具屋さんでした。。
さて、建具屋さんが去った後、今家づくりを進めている建て主さんに昔ながらの家づくり『新居浜の家』を体感してもらいました〜
奥さまの方は、完成見学会に来られてすでに体感済み。
「この心地よさは体感しないと分からないから主人を連れてきたかった」と。。
旦那さまの第一声は「涼しい〜!!!」でした。
土間に入られた瞬間から感じて頂いたようです。
風の大切さと、その素材感、そして空気感を感じてもらえたみたいです。
終始、ご主人さんの目がキラキラと輝いていましたから
という話になり、自然素材そのものが発する力というものもありますが、
職人さんたちや建て主さんたちが喜びをもって皆がワクワクしながら家づくりに取り組めたことが、一番のこの住まいの目に見えないエネルギーに影響しているんじゃないかなと私。。
気持や心をこめるという大切さ。喜びの仕事をすること。すべての物に労りと愛情をもつこと。
”目に見えないものを大切に”は、昔ながらの家づくり(AASTUDIOの家づくり)ではかなり意味深いキーワードです。
ふふふ、ちょっと非科学的な危ない話になりましたが(笑)、見えない心地よさ=エネルギーは確かに存在します。ただ私たちがその事に意識がないというだけの話。
聞きたい方は、このお話しはいずれしましょう