幸せのソースづくり。。

 我が家の自家製ソースがそろそろ底をつきはじめた頃、決まって次なるソースづくりのための林檎の入手に頭を悩ませ始めます・・。
なかなか安心な林檎はありませんからね〜

しかし!なんとまたまたあの木村さんの林檎が贈り物としてやって来ました〜
あり得ないぐらいの引き寄せ!
前回の林檎もそうやってやって来ましたが、今回もまた

はあ〜 眺めているだけで幸せな気分にしてくれる林檎ですね
さあ、うれしうれしの贅沢な木村さんの林檎でのソースづくり開始です
木村林檎でのソースは、絶品!と言って良いほど。
安全な市販のソースを色々と買い求めてきましたが、これにかなうものなしの美味しさなのです
ソースが美味しいと、何をしてもお料理が一段と美味しくなって、みんなを幸せにします。

我が家の自家製無農薬栽培での玉ねぎや生姜、ニンジンも仲間入り。
普段お料理では使い勝手の悪い小さな不揃いの物たちをココゾとばかりに利用して
適材適所ですね。。

薪ストーブの上でコトコト煮詰められていくソースに、ささやかな幸せ気分
女って、こういったささやかな幸せで生きている動物だなあ〜とつくづく。
そしてその幸せ感を共感しあいたい生き物。。
男性には『コトコト煮込まれるソース=幸せ』は理解しがたいところではないでしょうか
どの時代も権力闘争に忙しいのが男性ですから。

先日、物づくりをしている友人にも感じたのですが、彼女もまた彼女が幸せと感じた小さな自然の造形たちをモチーフに物づくりをしていました。同じく私も、木と土の家づくりをしているのは、そこに満たされるような心地いい幸せを感じるから。
女とは、ささやかな幸せを守り育みたい生き物なんです〜きっと
『コトコトと煮込まれるソース』には、確かな平和な時間が存在してて、生命を生みおとし育む女としての根底的な幸せがあるんだと思います。花を見て「可愛い!」って思うのも、スイーツの時間が大切なのも、暮らしのための器に惹かれるのも、そこに心地いいとか幸せとか平和と思える時間が存在するからなんだと感じます。。
やっぱり小さい頃から、働く車や強い物が好きな男性とはまったく違う生き物なんですよね〜。

っと・・話がズレてしまいましたが、本当は日がな一日こうやってやっていたいのですがね・・そうでない社会の現実がありますよね。原発とか、平和な家づくりをかき乱すような現状とか・・

幸せのソース完成
一年分です
さあ、これでしばらくは皆を幸せにできます

見事おさまりました。

先の難題な長〜い、窓枠が無事納まりました
お見事
入念な刻みの賜物であります。
なかなかこういった苦労は分かっては貰えないところ
取り付けられて当たり前・・のようなところがありますものね。
こういった造作の仕事、手を抜いて仕事をしようとすればいくらでも出来ます。
なかなかビジネスライクでやっていると「手を抜かないとやっていけない」というのは、正直なところ。
出来上がれば見た目は同じですから・・。(もちろん長い目でみたら同じではありません)
水木棟梁の生真面目な性格は、そういった事を許しません。
ありがたいことです

しかし、またしても次の6mものの窓枠が待っています
どこまでいっても気が抜けない大工仕事がつづきますね・・。
それでも水木棟梁はいたってこの表情。

楽しんでいるみたい。
よかった
手を抜かず正直な仕事ぶり、
長くこの家に住まっていく建て主さんにとっては、何よりありがたいことではないかと思いました

手間がかかってます!

 『風薫る家』のその後です。。
荒壁仕事・床の土断熱も入れ終わり、大工工事が始まってます。
窓枠となる木製枠の取り付けにはいりました。

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今回、大開口になる窓は、鴨居・敷居の長さは6m!
若い大工さん二人、設計者が書いた図面とにらめっこしながらやってくれています。
既製品はポンとはめれば簡単に取り付けられますが、木枠は組み立ての手順を誤ると納まりません。しかも難易度大の納まりです!

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この長い鴨居に溝らしいものが、所々に掘ってあるのがその難易度大の納まり。
実は鴨居が反らないように反り止めとして蟻桟が鴨居の上部に納まるようになってます。
長い間で木が反って不具合ができるだけおこらないように・・と。

 

蟻桟は鴨居に吸い付くような造りにもなっております。
鴨居に掘った台形の溝に、蟻桟の凸凹がピッタリと合ってこそ効果あり。
大工さんの慎重かつ丁寧な仕事が要求されます。
もちろんこういった仕事はあまり今時の家づくりでは手間がかかるのでされません。
ありがたいことに棟梁の水木さんは手間うんぬんではなく、誠実に挑んでくれています。(感謝)
建て主さんにとっては何よりも有難いことではないかと思います。
今時、どうやったら手を抜けるか、どうやったら利益が得られるかを考えた家づくりが多い中、こういった誠実な仕事は見られなくなりました。
もちろん急かされる家づくりでは、こういった仕事は不可能と言えますので、建て主さん自身の「早く住みたい!」という欲求が、自分自身の住まいの価値を下げているともいえます。
長い年月が経った時に、しっかりとした仕事は、家の価値として現れてくることになります。

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しかもその蟻桟は建物本体の構造と一体化しております。
上の写真は蟻桟が建物本体と一体になった様子。
ここに先ほどの6mの鴨居が蟻桟の凸凹にはまり込んできますので、さらに難易度大!
ほんの1mmでもどれか一つ桟の位置がずれていたら、鴨居は全く納まりません
しかも蟻桟の利き具合で、鴨居が入らなかったり、揺るすぎたりがあります。
この仕事の難しさが伺えるかと思います。
さて鴨居は納まるか?
若き大工、二人の力量さてさて、ここは見所ですね〜



器と生活道具のお店 STROLL

 今日はSTROLLに行ってきました。
注文してあった照明が届いたので
ふふ、でも本当は『集う家』のその後の様子を眺めに行くのもあって。
STROLLは『集う家』の建て主さんが日を決めてショップ開放しているもの。
器のお店。まるで隠れ家のようなお店なのです。

設計当初から、週末だけのお店をしたい、という要望はありまして。。
お住まいも少しそんなことを考えて造られています。
建て主、いえSTROLLのオーナーEさんも、渋め好みで意気投合しまして『昔ながらの家づくり』となりました。

『昔ながらの家づくり』といっても若いオーナーさんにも合わせた今時のオシャレな住まいです。
『昔ながらの家づくり』と言うと、まるで型にはまったような日本建築を思われるかもしれませんが、AASTUDIOは昔ながらの伝統技術や素材を使いながらも現代に十分に適応した住まいづくりができると考えています。
大切なのは、先人たちが何千年という歴史のなかで切磋琢磨して残してくれた、快適に安心して健康的にそして自然に優しく、丈夫に持ちこたえる家づくりの知恵です。

そして現代の住まいが捨て去ろうとしている、感性に働きかける住まい。
土の素材、木の素材、草の素材が住む人の感覚に働きかけます。
陰影の美しさ。ほんのりとした暗さは、なんとも心地よく、落ち着きを与えてくれます。
紙や土はやわらかく、木は力強く。和紙や竹簾越しの光が室内にはいります。
まさに生き物としての感覚・感性に働きかける住まいではないでしょうか。

真っ白な壁が多い現代。この質感の心地よさを忘れてしまっているんですよね。
オーナーのEさんも当初は漆喰を希望していましたが『イチョウのある家』の現場をちょうど見て、即この陰影を楽しめる中塗り仕上げに変更となりました。
う〜ん、なんとも侘び寂びのわかるオーナーのEさん

STROLLの扱う器もまさに侘び寂びの世界。
そして『昔ながらの家づくり』と同様に、どこか現代のエッセンスも感じさせる器たちです。

真新しかった住まいも、ますます趣が増し、それが心地よく感じます。
現代の住まいとは異なる点。
『昔ながらの家づくり』は年を経るごとに良さがますます増していくと感じるところです。
STROLLの扱う器も同様に、大切に使っていくことで持ち主の愛着がしみこんでいきそうな器たち。
ぜひ皆さんも良かったら足をお運びください
器と昔ながらの住まい、その両方が楽しめるSTROLLです。。

器と生活道具STROLL
http://www.stroll-store.com/

そろそろ・・

 そろそろ『ゆとりの家』の現場も、大工工事が終わりに近づいてきました。
棟梁ともお別れ
棟梁の中ちゃん、設計者の面倒な要望にも文句ひとつ言わず、また他の職人さんたちが仕事をしやすいように造作の納まりを工夫したりと棟梁としての心遣いが幾度となく見られました。気配りできる良い大工さんです。
見た目はほっこり系棟梁ですが、多岐にわたる複雑な設計者の意図を的確にこなし、その上で他の職人さんたちの仕事のしやすさなどにも気がまわる点は、熟練大工の凄みを感じます。西渕工務店さんきっての熟練棟梁でもあります。
まあ、まだ庭の板塀工事などが残っているのでほんの少しのお別れ。これからは左官工事やタイル工事、造作家具や建具工事のほうの職人さんが出入りすることになってきます。
建具屋さんもさっそく採寸。

アルミサッシをあまり使わない意向での家づくりですので、建具屋さんは大忙しです
この段階でまだ窓らしき窓ははいっていませんのでね。
家も仕上がりに近づいてくると早く窓が欲しくなってきます。
時々、猫が出入りしているらしいし・・
そういえば『つながる家+つなげる家』は猫に泣かされました・・
なので早く窓が欲しい〜。



そしてハシゴ階段もつきました!
2階がリビングなため、リビングバルコニーから庭に直通できる階段です。
2階暮らしなので、ちょっとでも庭に近くなるようにとの設計者の想いをこめて
薪ストーブの薪の上げ下ろしがここからだととても楽ですし、家庭菜園も楽しんで欲しい。
思ったより急ではなくイイ感じに出来上がりました。



格子の雰囲気も抜群です!
街中なので、窓を開け放っていても安心できます。出来るだけ自然の風を感じて暮らしてほしい。
当初はここにピアノがドンときて小さな窓の予定でしたが、階段からおりたさきに庭の緑が眺められたら素敵だなあと思って提案しました。今度は庭づくりが楽しみになってきます
さあ、これから左官さん登場で壁の仕上げ、土間の仕上げにはいります。
わくわく!

急増中!化学物質過敏症。。

 年明け早々、慌しい毎日が続いております私たち。
『ゆとりの家』も完成間近となっており、あと一息といったところです。

そんななか昨年末から・・化学物質過敏症の方のお住まいのリフォームをお手伝いさせていただいているのですが、今年にはいってからも・・キッチンをリフォームしてシックハウスになられた方のご相談や、化学物質過敏症者の避難住宅の建築などのご相談にのる機会がこの頃多くなっている次第。
建築に携わらせていただく者としては、事の深刻さを感じます。

キッチンのリフォームによってシックハウスを発症してしまったMさんは、化学物質過敏症の事も知っていて、自分なりに安全なリフォームに臨んだつもりでした。
キッチン台はクリナップのエコキッチンとやらのステンレス製タイプ。Mさんはステンレス製なら大丈夫!と考えて購入したようです。しかし納品されてすぐに肩こりや身体の痛み・目の痛み・倦怠感・吐き気・嘔吐・頭痛・鼻血などの症状が現れ始めました。キッチンのリフォームは400万円近いお買い物だったので、最初は少し臭いがしましたが我慢をすれば・・と無理をして使っていたそうです。しかし日増しに症状が悪化しはじめ、Mさんは自分の体調不良がキッチンにあるということに気が付きました

確かめてみるとステンレスだと公に宣伝されていたキッチンには、その下地材として合板が使われている事に気がつきました。もちろん合板とステンレスを貼り合わせるためには強力な接着剤も使用されていることでしょう。オールステンレスだと疑いようもなかったそのステンレスの天板の下地は全て合板だったのでした
ショールームに足を運び、その素材がステンレスなのかを確認したのでしたが、その下地材が合板であることまでは教えてくれませんでした。
特に食洗機を使用したときに、食洗機から発せられる熱で合板や接着剤から化学物質が揮発して、強い臭いを発し、その場にいられなくなりました。施工会社に問い合わせたところ「しばらくすれば臭いはなくなるだろう」と言う言葉が帰ってきました。身体が壊れるのが先か、臭いが抜けるのが先か、無責任な言葉だったそうです。
Mさんは化学物質過敏症を知っていましたし、まさか自分がそんなことになるなんて!思いもしてませんでした。でも化学物質過敏症のことを知っていたので、すぐに「なんとかしなくては!このままでは取り返しの付かないことになる!」と、すぐに動きはじめ私どものほうに知人伝いで連絡がありました。

すぐにお伺いしました お会いした時、まだ納品後数日の真新しいキッチンというのに・・、そこは事の深刻さを感じさせる惨状でした。
最初はお電話で、なんとか天板だけを外して、合板なしのステンレスに交換できないかという依頼でした。現地で確認をしてみたところ、恐れていた通り天板だけではなく見えないキャビネットの底板や側板にも合板が使われていたのでした そして同じくリフォームの際にキッチンとともに新たに購入したタカラのホーロー食器棚の下地にも合板が使われており、こちらも体調不良の原因となっていました。
メーカーや施工会社さんへの問い合わせなどで、疲れ果て睡眠もあまり出来ていないMさんは時に泣き崩れられました。昨夜からお子さんも鼻血を出したり体調不良を訴え始めたという事で、一刻の猶予も許されないという事を感じさせました

涙ながらのお話を聞き、今後のキッチンの対処を話し合い。
すべて撤去してください。
それがMさんの出された答えでした。
健康には替えられない。
Mさんが反応するのは合板でしたが、疑わしき物は全て撤去することになりました。
キッチン台や食器棚とともに、悩んだ末に決めたお気に入りのタイルの壁や、新しいクロスの壁など疑わしい物が使われているその全てを撤去することに。
シックハウス症候群の段階であり、ある特定の化学物質を除去すれば体調もじきに元に戻ります。しかしこのまま合板等の化学物質に曝露をつづけると、坂道を転げるように体調は悪化し、化学物質過敏症に発展をしてしまうことになります。そうなるとあらゆる化学物質に身体が反応をしてしまい、日常生活そのものが困難となってしまうのです。
健康には替えられない。

今、Mさんはメーカーさんに表示義務を問いかけています。ステンレス製という事ばかりが前面に出て、その下地材が合板であるということがその影に消されてしまっているからでもあり、そのために起こった悲劇でもあるからです。
クリナップのこの商品は、国の基準値でいうF☆☆☆☆であります。ホルムアルデヒドが含まれていない訳ではありません。しかしF☆☆☆☆であれば、さぞ最高級の安全であるかのように謳っているメーカーには私も以前から疑問を感じずにはいられません。それはあくまでも数多くあるうちのたった一つ・・『ホルムアルデヒド』の基準値であり、全くホルムアルデヒドを使用していない表示『告示対象外』の商品とは異なるからでもあります。
メーカーは言います。
クリナップでは人に優しく環境に配慮するため、シックハウス症候群の原因であるホルムアルデヒドの放散量が最も少ない基準値(F☆☆☆☆)の原材料を、すべてのキッチン・洗面化粧台に使用しています。』

『最も少ない基準値』という書き方は、消費者には誤解を招きます。ホルムアルデヒドを使用しない物』もあるのですから・・
こんな書き方されたら何も知らない消費者は、安全なんだ、と思うでしょう
でも世の中には1600万種類もの化学物質が存在して、毎年新たに数千種類もの化学物質が新たに開発されているんです!そして市場に出回る化学物資のなかで75%にあたるものについては、その毒性のテストの結果すら公表されていなのが現状なのです。
さらに!国は数多くあるたった13品目の化学物質しかその室内濃度の指針値を出しておらず、しかもその指針値はVOCの実態調査から合理的に達成可能な限り低い範囲で決定された、要するに経済活動に差し障りが出ない範囲という事でありますから、そりゃあ安全なんて二の次です。産業優先・経済優先の現状がみえてくるのですよね。
しっかりしなきゃいかんのは消費者サイドとなります

これからの時代、こういったことがもっともっと急増していきそうな気がしています。
今後、化学物質過敏症と住まいについてもお話をしていきたいと思います。
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あけましておめでとうございます。。

 
新年あけましておめでとうございます。。
いつも覗いていただきありがとうございます
愛用のカメラが壊れたのを言い訳に・・すっかりブログ更新が怠ってしまいました
年末はとても更新どころではないぐらい、あっと言う間に時間が過ぎ去ってしまって・・年々増していく時の早さにびっくりしております。
でもやることはしっかりと!臼と杵を用意して、念願の自家製自然農法での古代米での餅つきをして、昨年一年援農でお世話になった方々をお呼びしてささやかな感謝祭も開くことができました

今年はどんな年にしましょうか
私たちにとっては、夢とするビジョンの一歩を踏み出す一年になりそうな予感
まるで不思議な力が働いているかのように、念ずれば道は開いていきます。
まるで映画のごとく
そのための仲間も新たに集まりつつあります。きっと見えない力による思し召しです

今まで『住』を中心に発信をしてきましたが、これからは衣食住の一連の繋がりのなかで『住』を発信していきたいと思っています。結局は『住』もこの一連の循環が健全であってこそ健全な住まいが成り立っていきます。もっと暮らしに根深く関わって農や食や教育や衣などとの繋がりのなかで住を考えていきたい
おかげさまで年々、自然環境に関心のある人、循環していく農に関心のある方、手仕事や伝統技術を繋ぎたいと思っている人たちが自然と集まってきます。食や衣や教育や手仕事の良さを発信していくに相応しいお役の人です
これからはひとりひとりの発信ではなく、一緒になってひとつになって発信していことが必要です。ひとつになることでパワーにしながら。。
一緒に手を取り合って支え合いながら暮らしながら、ひとつの村を舞台にしながら、新たな暮らし(営み)のモデルとして発信をしていきたいと思っています。今年はそのための一歩が踏み出せるかな 

そのためにも時間が加速するなか、一瞬一瞬を大事にしなくてはと思っています。
もう無駄な時間はありませんね。歳もとってきましたし
一瞬一瞬が輝ける良い一年にしたいと思っています。
どうぞお導きくださいませ
今年一年もどうぞ宜しくお願い致します

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