伝統構法でプチ建前体験。。


今日はいよココロザシ大学で、『五穀豊穣の家』の棟梁、大石さんの初授業ですハート
子供たち向けのプチ建前体験。
子供たち向けでありながら、でもその中身は手抜きなしの伝統構法の建前です。
子供たちにどこまで伝わるか・・


まずは大工道具の説明から。
ノコギリも用途によってそれぞれのかたち。
ノミやカンナもズラリとたくさんあって、それらが大切に置かれている雰囲気から、
なんだかとっても大事な道具〜、という感じがします。


普段は見ることが出来ない物。
それらを間近に眺める、それだけで子供たちにとっては、大工さんはとっても凄い存在であり、憧れでもあります。
大石さんのお話の中には、伝統構法もなくなりつつあるなかで、道具もなくなっている。
自分はこういった道具や職人が残ることのできる伝統構法の家をつくっていきたいと
想いを伝えていましたハート


さて、いよいよこの日のために長い時間をかけて刻まれた、プチ建前の開始です♪
まずはやっぱり大黒柱の登場から。


そしてその大黒柱に足固めをさしていきます。
こうやってホゾをホゾ穴にさして、出来上がっていくなあ、と子供たちは実感。
要所要所、大石さんが伝統構法の良さを説明していきます。


カケヤで叩いて、ぴったりと材と材が引っ付き合います。
大工さんが刻んだ材が、ひとつひとつぴったりと納まっていく姿に、みんな釘付けですキラキラ
まるで大きな積み木かブロックを組み立てているかのよう。




子供たちはみんな夢中です。
そして子供以上に大人も夢中になるのが伝統構法なのです笑


美しい仕事。美しい木組み。
不思議と惹きつけられる何かがそこにあるのは確かですキラキラ


こんなに小さくても、桁を納め、棟を納めると、なんだかとてつもない力強さ!
ビクともしない迫力で伝統構法というものの空気を伝えてくれます。


小さいけどかなり本格的で立派な家が出来上がった!


っと言うことで、上棟式も忘れずに笑
設計者が冗談で「上棟もするんでしょ?」って言ったことなのに、
大石さん、ちゃんと上棟セットも準備していて、律儀で誠実な大工さんなのです手

上棟が終わると・・本日のメインイベント?


私も知らなかったのですが、これが本日のメインイベントの木箱づくり。
すっかり伝統構法に主役の座を奪われ、オマケのようになってしまいましたが笑
これも楽しい家族での夏休みの思い出となりました。




将来、大工さんになりたいという子もいて、未来が楽しみ!
昔ながらの家づくり広がっていきますよう〜にハート


 

結い土のワークショップ 五穀豊穣の家!

お盆の最終日は、『五穀豊穣の家』で結いによる土のワークショップをおこないました。
私たちとしても久方ぶりのワークショップ。
ひさびさに満たされるような気分です。

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”結い”とは、その昔、共同体として協力し支えあっていた時の助け合いの事です。
そういった助け合いを家づくりに少しずつ取り入れていこうと始めたのが土のワークショップ。
こちらは今日の子供たち笑

家づくりなんて、本当は、大きな大きな助け合いの輪によって出来上がっているもの。
そういった”助け合い”で成り立っているという気持ちが失われていると感じるこの頃、だからこそ昔ながらの家づくりも失われようとしていると。。
お金でなんでもが簡単に手に入る時代だけど、虚しい気がしています。だって、本当はお金では手に入らないのが昔ながらの家づくりだから。。

お金だけなら、続けられない。
きっといい物をつくろうと思っている職人さんなら、みんなそうだし、わたしもそう。
お金だけなら、もっと簡単な別の家をつくってるし笑
お金ではないところにお金以上の喜びを感じるから、歩めるってもの。

建て主さんだって、そうだと思う。
お金を出してるんだから当たり前、となれば、きっと何も喜びはないと思う。
得る物を得たという喜び?ぐらいで・・、それだってお金は自分で出したから当たり前って事になれば・・なんか虚しい世界。

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でも、いろいろな支えがあってこそ家が出来上がったと、思うことが出来れば、喜びは何十倍も。
(何十倍も・・って言うのは、その人次第で何倍にもという意味)
昔は目に見えない世界の者たちにも支えられて今の自分があるって、事あるごとに感謝したそうな。
感謝できるって、感謝できる気持ちがあるって、ほんとうはそれ以上ない喜びだと思う。

”つくる”という一端に建て主さん自身が関わって、また見ず知らずの人がそれを支えたり、
一緒に釜の飯も一緒に食べて、作業をする、ちょっとたいへんさも味わって、ちょっと職人さんたちの気分になりながら、共有や共感しあうものを見つけたりしながら、そんななかでただ家を建てるだけでない何かが生まれたらいいなあって〜。

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って、なんだか小難しい話になりましたが、
まあ、それぞれに何か感じるものがあればいいなあハート

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土の作業のお礼に、建て主さんからは貴重な無農薬、無化学肥料、無除草剤でつくったお野菜をお土産に、って♪
嬉しいですねハート
あらたな繋がりも出来たり、建て主さん同士の結いや動きもあって、私としては何より満足。
家づくりだけでない、何かがそこから芽生えていければ、これ以上ない喜びでもありますハート

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そして今日は影ながら床下掃除や

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トイレ掃除にと頑張ってくれたスタッフの方々にも感謝ですハート




 

足るを知る。。

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我が家の畑です。。
っと言っても庭先をほんの少し畑化したもの。
まだちゃんとした畑らしい状態ではありませんが、ひとまず今夏の野菜に備えて、春先に庭木を伐ったり、絡まるツタや覆い茂る草を取り除いて、二人が食べていくだけ(足りなければ買えばいいや)という気軽なノリでスタート。
それがそれが・・まあ、よく採れる採れる!

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小さなスペースなので必要最低限しか植えていませんが、予想を超える野菜の出来よう手
二人だけ食べれれば・・というつもりが、有り余るので、かなりおすそ分けをしました。

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これまで畑がいくつかあって、数箇所の畑でお野菜をつくってましたけど、
なかなか目も行き届かないし世話も十分にはできない。
しかも無肥料だからなおの事、収穫量は期待の半分以下。

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イノシシはやりたい放題やってくれるし・・汗

それがこんなちっぽけな畑では、数株の野菜たちからは有り余るほどの野菜たちができます。
今まで広い畑でやっていたのは、なんだったの・・と言うぐらい笑

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植え忘れたカボチャは野菜ごみの野良ばえから出てきて実をつけてくれていました♪
紫蘇も欲しいなあ〜と思っていたら、青紫蘇、赤紫蘇たちもどこからかやって来てくれました、ちゃんと。。

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「野菜は足音を聞いて育つ」というのは、ほんとその通りだなあと思います。
毎朝かならず様子を見に行ったり、世話をしてあげられる距離間や耕作量って、大事。
今までがちょっと欲張りすぎたのかもしれませんね。
いつも世話に追われてヒーヒー言ってたし・・アンパンマン

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足るを知る、ということでかえって恵みがいっぱいハート
無理をせず、二人が食べていくだけの小さな畑で、肩に力をいれずに。
そう身の丈にあった暮らし。。
そのほうが余力ができて、愛情も手間もたっぷりとかけてあげられるし、自分もしんどくない。

やっぱり野菜をつくり始めた頃って、あれもこれもやってみたい、たくさんつくりたい、こんな方法もやってみたい、なんて欲がいっぱいあったのです。でももう何年か畑をやって、そろそろ悟りの境地?

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欲を張らないことで、与えられる。
いえ、すでに与えられているんだろうけど、欲があるとそれが逃げちゃうんですよね。
実感です〜ハート

そして友人たちからの野菜のお裾分けにも支えられていると言えるかもハート
感謝です手

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子供たちの夏休み特別授業『体験!プチ建前』。。

『五穀豊穣の家』でお世話になっている大工の大石さんと
夏休み特別企画の授業を受けてみませんか?
プチ建前だけど、かなり本格的な伝統構法の建前になります。
夏休みのいい思い出づくり。
大工になって組み上げてみませんか!

体験!プチ建前
開催日:2015年8月23日10時0分
受付期間:2015年7月20日 12時 〜 2015年8月19日 12時
抽選日:2015年8月19日
定員:10名
参加対象:小学生、中学生
※保護者同伴
授業料:実費(1,000円(材料代等))



みなさんは、伝統構法という家の作り方を知っていますか。
釘を使わなない、家作りです。
先生は、この伝統構法で現在松山市内に家を建てています。
建てている家を見学しましたが、昔ながらの家の作り方です。
とても感動しました。
授業では、この伝統構法を使って、ミニチュアの家を建てる予定です。
家を建てる機会は、めったにないと思います。
その後、夏休みの工作も行う予定ですので、ご参加ください。

【授業の流れ】
(予)
09:30 ※砥部焼伝統産業会館に集合、受付後作業場に各自移動。
10:00〜10:10 授業開始、先生紹介、注意事項等説明
10:10〜10:30 伝統構法、大工道具について学ぶ
10:30〜11:15 プチ建前体験、記念撮影
11:15〜12:00 工作(木箱作り)
12:00〜12:15 授業振返り、授業終了

詳しくは、いよココロザシ大学で
http://www.1455634.jp/fsusvles.php?ini=509

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大人の泥遊び。。

またまた『五穀豊穣の家』です〜ハート



数週間後の土のワークショップをひかえて、
その予行練習ならぬ施主主導での土仕事をしてきました。
床の冷気避けのための土の断熱材をつめる作業です。



建て主Oさんの友人たちを向かえての賑やかな作業となりました。
その昔、卓球でのパートナーだったそうで、二人仲良くコテを持って♪
どこまでいっても、息のあった、いいコンビですね〜手



そして棟梁の大石さん。
いつも設計者に無理難題を叩きつけられていますが、
今回も「ノミでなく、コテを持て!と無理難題をたたきつけられて・・」
と・・思っていなかったら良いのですが汗
でも表情が楽しそうなので一安心アンパンマン



お外では子供たちも水遊びです笑
こちらはこちらで盛り上がっていましたよ。



大人たちの泥遊び。なんだかみんな無邪気です。きっと泥のせい?
そして建て主Oさん、泥作業をしながら、昔ながらの家のこと伝統構法のこと、友人たちにずっと説明をしていました。
聞きかじりではなく、たくさんの本を読んだりしながら得てきた、伝統的な家づくりの良さのこと。そして現代の家の現状や問題など・・、たくさん伝えてくださってます。
ありがたいことですハート



この家づくりの良さを何よりも誰よりも、ちゃんと建て主さん自身が理解してくれている事が、何より嬉しいことですなみだ
こういったささやかだけど心地いい機会をとおして、昔ながらの家、ひろがっていって欲しいと思いました手



で、皆がせっせっと土仕事をしている間に、わたし設計者がやってたことは・・釜で飯を炊くことぐらい♪
いえいえ、美味しいご飯を食べて帰ってもらう!
これ本日の私の重要な任務笑



そして作業も終了し、
建て主Oさんの手づくり有機野菜がたっぷりと入ったカレーと釜で炊いた飯を、みなでお昼にいただきました手
それにしても外は暑いのに中は涼しいっ!
クーラーをかけているよう・・いえ、もっとクーラーの冷気より自然の風のほうが上質です手
みんな「涼しい、涼しい」と引っ切り無しに。
屋根から熱気がきやすい2階は、なんと1階以上に涼しい!!
「この家、クーラーなんて付けないんだよ〜」と建て主Oさんの言葉に、最初は半信半疑だった参加者も、実感したようす。
みんなで昔ながらの家づくりの心地よさ体感しました手

そして私としても、ひさびさの共同作業、とっても楽しかった〜キラキラ
AA STUDIOの家づくりはこうでないと!
人と人がつながりながら、苦労も喜びも共にしていく、お金だけでない家づくり。
家づくりの機会を与えてくれた、建て主Oさんに感謝ですハート
 

自然素材の家で大らかに。。




先日、『五穀豊穣の家』の荒壁塗りが完了し、ほぼ乾燥も完了間際♪
やっぱりこの時期の土壁の乾燥はほんとうに早い早い!
一度目の荒壁塗りをすませて梅雨に入ってしまい雨、「梅雨は壁を塗らない」という意向のもと、じっと我慢の梅雨明け待ちだった『五穀豊穣の家』。だけど梅雨明けとともに荒壁再開で、この陽気あっと言う間に土壁も乾燥しました晴れ

自然の素材を使う家なので、その工程はお天気や気候にとても左右されます。
以前、梅雨に土壁を塗った事があるのですが、梅雨は塗った壁が乾かないうえに常に湿っていて、湿度が飽和状態。
柱や梁までもが湿ってきて、木部にカビが発生するという悩ましい出来事がありました汗
これが自然素材の家づくりで一番難しく悩ましいところでもありますアンパンマン
きっと今時の家づくりなら、あり得ないこと。
でも自然の素材を使った家では、こういった事がつきものです。
だからできるだけ自然の摂理に添いながら自然に反しないように進めていくことが求められていきます。



他の建設会社さんでも同じく、梅雨時期に荒壁を塗ってしまったが故に、柱や梁にカビが大発生してしまって問題になってしまったというのを聞きました。やはりどこであっても自然の摂理に反しては出来ない家づくりなのですね。
その後、残念なことにその建設会社さんはあまり土壁をお勧めしていないと聞きました泣
家をつくる側としては当然のこと避けたい事ではありますが、でも建築を急がれるとなると、時期を選びようがなくこういった事態になってしまいます。

今時、あっと言う間に家ができるから、なかなか理解できない人も多いです。
「自然素材の家は欲しいけど待てない。待てないけど問題は御免だ。」と、ワガママ・・
かなり相矛盾しますアンパンマン
こうなるとファッションとしての『自然素材の家』が欲しいのかなと思ってしまいます。



自然の素材を扱っていると答えがありません。
素材もその時々で違うし、現場の環境や建てる時期だってその時々で違うから、その子その子の様子を見ながら常に進めていくという事が求められます。自然に寄り添いながら・・という『家』は、こういった事に始まって、人が大らかに自然に合わせていくという事でもありますね。
人の都合が優先の現代で、昔ながらの家づくりはなかなか理解し難いところかもしれませんなみだ



さて『csはうす』のほうも・・
梅雨前に荒壁が完了し、梅雨時期は時期が悪いので・・という事で、大工さん待ち。
施主さんも首を長くして待っていますが、そろそろ大工さんも入りそうですハート
やはりこちらも大らかでないと出来ない家づくりです手


 

建具探しの旅。。

家づくりに使う建具を探しに、建て主さんとその友人たちと一泊京都プチ旅行に行ってきました。
古い物や和の物が好きな建て主さん。新しい家づくりに古い物を再利用するのは、古い物が嫌いでなければ、ひとつの方法でもあります。いい物が、新しくつくるより安価で入手できますし、質の良い物が時として手に入ります。
この頃そういった事もおすすめしています。



さすが京都は古建具のストック数がなんといっても豊富手
京都ではその道では知られている井川建具店さんにお伺いをしました。



とにかく全部は見切れないほどの建具があって、お宝探しに似ていますが、気力・体力を有する作業といってもいいです。
できあがった平面図を片手に、イメージに合う物を探していきますが、サイズ違いであったり、枚数が足りなかったりと、なかなか思うような物は簡単には見つかりません。それでも建て主さんと汗だくになりながら、しつこく一枚一枚建具を移動させながら、粘り強く探していきました。



その粘り強さに、運良く見つかったオサ格子の建具がいくつか。
玄関の建具に利用できそうです♪
こちらでは雪見障子も購入しました。



そして他のお店に移動をし、建具の探索を再開。
時間が限られるので、お昼をとることも忘れ、建具探索に没頭します汗



山ほどの建具を見ているうちに、当初膨らませていたイメージも変わっていくものです。
実物が見られるのは古建具のいいところかもしれません。
そしてこればっかりはご縁。運良くイメージする物に行き当たるかどうかは、本当にご縁ということに尽きます。
こちら、いいご縁があったようで、各所のイメージにピッタリと合うものが見つかり、大満足ハート



そして平面図でも想い描かれていたイメージぴったりのアンティークな食器棚との偶然のような出会いがありました。お店に入ったとたんに建て主さんも私も「あっ!これ!!」っと言葉に出した、イメージどおりの食器棚♪
行くべくして行った、そう誰しもが思った京都・建具探しの旅でした。

あとは少し手を入れなおして、少し修繕をしたり、不足を補ってあげたり、ガラスを入れ替えたりして利用をしていきます。
「古くてもまだ使っていきたい」
そう思わさせる先人たちの確かな物づくりがあったからこそ、こうやって使っていこうという気持ちにもなりますね。
この家づくりが、何十年先にも「もっと大事に使っていきたい」と他の人に思ってもらえる物でありたいですハート
古きよきものを大切にしながら。。



そして、その夜の京都でのビールは言うまでもなく最高でしたビール

 
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