いよいよ『往き、還る家』完成見学会!          そして建て主さんによるトークセッション「僕達がこの家を建てようと思った理由」のご案内♪

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おまたせしました!!
木と土の昔ながらの家づくり『往き、還る家』が厳しい暑さの下、職人・建て主・設計者の総力を結集して
ようやく完成を迎えることになり、見学会のご案内ができるようになりました。
首を長くしてくれていたら嬉しいなあ〜と思っている私たちですハートハート

そう言えば・・昨年はこの暑さの下で、基礎コンクリートを養生するためにプールのように基礎に水を溜めたのを
つい最近の事のように思い出します汗
特急列車のごとく過ぎ去る他の家々を横目に、ドンコ列車のような『往き、還る家』でした笑
その中身は各駅停車のごとくひとつひとつ意味あるもので中身が濃いです。
雄雄しい木組みと心地いい母なる大地の土壁。
幾度この家づくりに取り組んでも、ここに失ってはいけない家づくりを感じますハート



国は高断熱化されたドイツや北欧のような住宅を評価し推し進める現在において、日本の気候風土のもとで育まれてきた
家はとても建てづらい状況が生まれています。
この家が建てられなくなる時がきたら、それはわたし自身も建築家を終了するときです。
でもそれは、そこに体を張ってでも残していきたいと思う住まいがあるからであります。

国の流れに逆行するなか、野の草のもっとも大きな味方は建て主さんです。
野の草は常に施主さまに支えられ今があります。
今回、楽しい見学会の企画として、施主である板垣さんご夫婦が
「僕達がこの家を建てようと思った理由」と題したトークセッションをおこなってくれます。

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板垣さんは愛媛の移住を支援する移住コンシェルジュというお仕事をされ移住サポートをおこなっておりますが、
同時にご自身も移住者であり人生をこの地でこの家で再スタートさせようと言う想いには、野の草と響き合うものが
ありました。そんな外観からでは分からないこの家づくりに至った”お施主さまの物語”なんて、まず普通は聞けない話!
紆余曲折あったのかなかったのか?一番悩んだ事とか建主目線のアドバイスなどなど聞ける又とない機会です〜手

当日は、鍛造家の山田幸一郎さんの鉄の作品展示や販売(愛媛では初?)、
野の草がオススメする手仕事の品々そして野の草オリジナルの手づくり品の販売も致しております。
(お話会では飲食類も計画中、詳しくは後日!)

建て主さんのご厚意によるこの貴重な機会ぜひ木組みと土壁による住まいの心地よさを感じてください。
完全予約制ですので申し込みを忘れずに手

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【日時】 8月11日(祝日)※完全予約制です。
  《見学会》
     ◎10:00〜18:00まで
       
  《トークセッション「僕達がこの家を建てようと思った理由」》
    ◎18:00〜 
     夕方からはゆるりと、家づくりのお話しをしましょ。。
     施主である板垣さんご夫婦の本音のお話や、参加者さんからの質問などにお答えいたします。
     職人さんたちも参加。時間的にもディープな何処でもは聞けない家づくりのお話が聞けそうよ。
      【場所】『往き、還る家』松山市東方町 
    ※申し込み頂きましたら詳しい地図をお送りします。

【その他】
      <お子様連れの参加希望者さまへ>
     建て主さんのご厚意によりお引き渡し前の大切なお住まいをお借りしての見学会となります。
     自然そのままの素材をつかっているため障子や壁や木部など、ほんのちょっとした事で傷つき
     やすく汚れやすいです。見学につきまして常にお子様とご一緒に、注意をしてください。
     
   
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□□ 申し込み(締め切り8/9まで):早めに頂ければ有り難いです!
  (FAX/TEL:0898-55-3021  メール:asuka-archi@nifty.com )

  □見学会に参加しますか?
  □トークセッションに参加しますか?
  □氏名 :                  
  □氏名 :
  □連絡先:
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大工さんのしごと。。

『往き、還る家』も完成まであと少し。。

暑い最中、今は大工さんも最後の踏ん張りで頑張ってくれています手

 

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今時の家は鑿(のみ)も鉋(かんな)も使わない家づくりが主流となっています。

でも『往き、還る家』は大工さんの本来の仕事がないと造れない家です。

ひとつひとつが手作業で便利な建材類を使わないので、そのぶん時間がとてもかかります。

大工仕事といってもその中身はさらに人それぞれ。

手を掛ければどこまでも手を掛けられるのが家づくり、それがまたその大工さんが造る家の個性となっていきます。

 

ここ水木棟梁の現場は、彼のこだわりが半端なく。

ちょっと普通の大工さんでは、引いてしまいそうなマニアな域をつねに垣間見ます笑

 

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見る人が見れば、このマニアさが分かる天井↑↑

でも分からない人には分からない汗

杉の赤白の材料をリズミカルにそして規則正しく並べ張っているのです。

この天井を張るのに番付け(1枚1枚の板を張るための順番)がついていたのには、さすがの私も水木棟梁のこだわりに圧倒されましたアンパンマン

 

大工さんそれぞれに力をかけるべき仕事が異なってきます。

またそれがその大工さんが関わってくる家の個性となっていく♪

『往き、還る家』での隠れたこだわりは語りつくせないほど。

また丁寧にしごとをして下さっている担当の村田さんにも感謝ですハート

 

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こうやっていつも色々な大工さんとおつきあいしている私は、図面の上だけでは語れない大工さんの仕事ぶりをいつも楽しませて頂いています。本当に色々な大工さんいるから〜アンパンマン

大工さんの仕事は奥が深くずっと見ていて飽きないから不思議ハート

 

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そして同じくそんな大工さんの様子にすっかり魅了され、いつも現場にいる響くん♪

『往き、還る家』のお兄ちゃんです。

物づくりが大好きで、木工が大好きで大工さんの仕事にとっても興味があるみたい。

 

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彼の目にどんなに映っているんだろう。

ひとつひとつ時間をかけながら出来上がっていくからこそ、彼のなかにもしっかりと刻まれていく思い出としての家づくり。

いつか彼の大好きな物づくりに、このささやかな少年時代の記憶が意味をもってくれるのかな〜なんて、勝手な設計者の想像、下心、思い込み〜アンパンマン

 

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でもね。

伝統的な家づくりの場面で、そこに関わる多くの人達が変わってきたのをこの目で見てきて、やっぱりそこに何か人をひきつける魅力があることを感じずにはいられない。

私自身も深みにはまってしまった一人キラキラ

きっと響くんの将来にも良い影響として、この記憶が生きてくれるのだろう。

家づくりは未来への種まき。

だから良い仕事をしなきゃねっ手

 

8月11日見学会予定にしたいのだけど、間に合うかな〜。

現場はラストスパートです手

三津の旧鈴木邸。。

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愛媛建築士会の建築見学ツアーご一行さまが、三津の旧鈴木邸の見学に来られました車

私はその案内人として。

ここ旧鈴木邸は2年前に市の助成金をいただき、古民家改修工事をさせていただいたお宅です。。個人宅ではありますが、申し出があれば一般公開もしています。

 

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3年前はこんな感じだった旧鈴木邸。。

急遽、案内をするために工事前の写真を引っ張り出し見入ってしまいましたが懐かしい〜キラキラ

 

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以前はこんなだったけ・・?

と思うぐらい、かなり今は素敵に見違えたのですよね〜キラキラ

自分で仕事をしておいて!っと言われそうですけど、古民家の変わりようは目を見張るものがあります。

久しぶりにお伺いしたというのもあるかもしれません。

家主さんがとても愛着をもって古いものを大切にされて住まわれているから、

鈴木くんも愛を感じて、ちゃんと答えてくれている感じハート

 

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愛情を掛けてあげるとこんなにも答えてくれるのが古民家の良いところ。

古民家の改修は難しくもあるけれど、わたしも携わっていてとてもやり甲斐のある楽しい仕事。だからちゃんと古き善きものに敬意を払いつつ、昔ながらの素材や手法を使って直すことを基本としています。ボードや建材などの類を使うと安く簡単で便利に早いのだけど・・、素材感がまったく異なります・・ぐすん

もしそれでひとまず新しく綺麗になったとしても、そういった素材は数年で違いが出てきます。表面だけパッパッと繕って綺麗にしても化けの皮はすぐに剥がれてきて薄汚れてくるのです。やっぱりそれは古民家にはふさわしくない手法です。

古民家としての価値を引き出し、さらに長く愛されていく住まいとなっていくためにも、安易な即席工事ではなく、ちゃんと手を掛けてこだわって欲しいところかと感じます。

 

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こうやって古き善き住まいの良さを、みんなに見て感じて頂くためにも、

新築も古民家再生も同じように大切だと感じるところハート

がんばらなきゃ手

近々、また三津で古民家改修のお仕事ができそうです。がんばります〜手

 

壁が心地いい?

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悩ましい梅雨・・

いえいえ、日本の農業にとってはこの梅雨あってこそ、豊かな恵み生む大地となっていきますから大切な恵み。

でも正直、建築の業界ではこの時期はちょっと停滞時期のあまり嬉しくない時期アンパンマン

お天気の様子をみながらでないとサクサクと仕事が運べない、特に昔ながらの家づくりとなると、自然と向き合いながら出来る家でもありますから、なおの事。

速乾的(すぐ乾く的)な化学製品も使わないし、カビを抑制する防カビ剤も含まないから、

お天道様のご機嫌をうかがいながらするしかありません。

今時の家づくりなら、そう思い悩むこともなくパタパタ済んでしまうことも、昔ながらの家づくりではそうもいかなかったりしますアンパンマン

でもそこに良さを感じ大好きな家づくりだから。

 

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とくに土壁は心地いい~。

土と水と藁スサを練っただけのシンプルなものハート

効率優先でいくと、まずまっさきに切り捨てられる土壁だけど、

わたしは家にとって一番に欠かせないところだと感じています。

これは体感をしないと、あーだこーだと言っても分からない!

数字やデータで頭で理解するのではなくて、あなたの感覚をもって感じてほしいところ。

わたしたちは何と言おうと、まずは感性や心をもった生き物であるから。。

 

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母なる大地の心地よさをたずさえた壁は、きっと家になくてはならいものだと感じるはず。

数多くの家づくりを手がけてきて、家が土壁でなくてボードの家に変わるのなら・・、

わたしはもうこの家づくりの業界から引退したいと考えてます。。

もうボードの家は無理かな・・、この土壁の心地よさを味わってしまった以上は。

ここに残していきたい住まいを感じるから。。

 

ちょうどお盆ごろに『往き、還る家』の完成見学会を予定しております。

私の感じる心地いい壁の世界、

ぜひこの機会にあじわって欲しいですハート

 

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心地よい木の家。。

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『心地よい家』は建主さんのお父様が長年集めて来られた支給木材で家を建てます。

その量は半端な量ではなく・・とても個人の方が集められたという量ではありませんアンパンマン

この木材たちを使ってどんな家づくりにしていこうかと、とても楽しみでもあり、

また既にある木材を活かしていく事の難しさに頭を悩ませもします。

 

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まずは全体像の把握と使える構造材の整理に掛かっています。

材料に合わせて家を設計しようと思えば、庭を削らないと難しそうで・・汗

でもやっぱり家にとって庭は欠くことの出来ない潤いの場。

だからなかなか材料に家を合わせて・・というのも難しい~笑

木材の樹種だけでなくその子がもつ木の表情で家の空気感はゴロンと大きく変わってくるから、木材選びは「木だったらなんでもOK~」ではなく一番難しいところでもあり腕の見せどころです手

ネーミングのように、心地よい木の家が出来るよう頑張らないとねキラキラ

 

 

 

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