木と土の昔ながらの家づくり温熱調査。。

 

木の家ネットで木と土の伝統的な構法での住まいの温熱調査をすることになり、本格的な伝統構法の『新居浜の家』と、昭和40年代初期に建てられた比較的安普請の一般的な住宅であった木と土の家『AASTUDIOの我が家』も温熱調査に加わることにしました。

そもそも木の家ネットが温熱調査をすることになった経緯は、これからお国が施行しようとしている改正省エネ法に問題があるからでもあります。
3.11の福島原発事故を機に、世の中は出来る限り電気を使わないこと省エネルギーが求められる機運が高まってきました。それ自体はとっても喜ばしいことであり、私たちが勧めてきた昔ながらの家づくり自体も、自然に寄り添いながら暮らすことのできるもっとも省エネルギーな家であることを自負しているからでもありました

しかし!国の政策として今回改正される省エネ法は、一辺倒に建築の断熱化をはからせて断熱義務化させるものであります。建築の断熱化によって冷暖房設備機器の効率をはかって電気節約に勤めさせるといった志向であります。この悪法によって実質的には伝統的な構法での家づくりは実現が難しくなります
土壁だけだった壁には分厚い断熱材を入れなくてはいけませんし、建具屋さんがつくる木の建具もペアガラス入りの断熱サッシにしなくてはいけなくなります

木と土の昔ながらの家づくりは、冷暖房に出来るかぎり頼らない住まいです。夏は自然の風を招きいれ、土や木や草の吸放質性によって夏も暑いながらに比較的冷房をつけなくても心地よく暮らせる住まいでもあります。それを一辺倒に義務化・断熱化という国の政策により、伝統的な住まいがこれまた切り捨てられるという事になります。「建具屋さんはもう建具をつくるな」という事でもありますし、メーカー製品である断熱サッシや断熱材が今後よく売れるようになる事でしょう。お国的には経済刺激対策も期待しての二重効果といったところでしょうか
省エネルギーを良いうたい文句に、こんなひどい事をさせて良いのでしょうか!
そう、国民の多くはそんなことが進もうとしているとは露ぞ知らないまま、法の整備がすすめられ決まっていきつつあります。原発しかり、国民には聞こえの良いように言っておいて、何か大切なことが切り捨てられていっている国のやり方、問題が大有りです!

木の家ネットでは、今回の温熱調査を通じて、木と土の住まいで省エネルギーに暮らしている実態把握をしようということにあいなった訳でもあります。木と土の家は温度が比較的に高くても、冷房をつけずに過ごすことができると言われています。現に我が家は、この猛暑に扇風機をほとんどつけることなく大げさではなく気持ちよく過ごしています。何かそこに目に見えない、数字だけで評価できない実態があると思います。
建材でつくられた家にお邪魔すると10分も居れなくなります。不快感が強い住まいだからです。その点、木と土は暑くても不快感がないです。そういったこと一つで冷房に依存しなければいけない暮らしになるかが決まるようであります。
冷房に頼らなければいけない家にしておいて、断熱化を推し進めるのは対処療法にすぎず、省エネルギーとは言いがたい
ずっとずっとAASTUDIOは声を大にして言っています。

断熱化だけが省エネではありません。住まい手自身が涼しく暮らすことの工夫をし、冷暖房にできるかぎり頼らない暮らしを目指しているか、そんなひとりひとりの暮らしが本当は最も大切ではありませんか?

 

『新居浜の家』の建て主さんも、賛同してくれて温熱調査とあいなりました。さっそく機器を設置。居間と寝室と外部の三箇所測定。

同じくAASTUDIOの我が家も実測開始。
安普請の木と土の家と、本格的な伝統構法の家、どのような違いが?
この調査は冬にもおこなわれます。(きっと冬に違いが現れるのかな・・?)
今後、AASTUDIOで設計した家々を温熱調査にまわると面白いかも
報告は徐々にしますね〜

カラっと晴れて。。

 カラっと晴れた本格的な夏。
掃除が気持ちがいいです〜
お布団を干しても、中綿までしっかりと乾く感じで、お布団はふんわり。
あのジメジメした梅雨にたまった湿気を、一気に逃がしてしまいたい

梅雨明け後の恒例は、食品庫やお台所の大掃除となってます。
これが気持ちがいい〜。
自然の素材の物が多いので、木製品の表面にカビが浮いてきたり、木製品が湿気をふくんでしまったりすることも当然のようにあって、梅雨明けと同時に湿気退散の大掃除は重要となってきます。積もった埃が湿気を含んで、カビを呼び込んでくるんですよね。

保存食なども保存料をつかったりしている訳ではないので、梅雨時期に虫がわいてしまってないか確認が必要となってきます。乾物などもこの時期に干しなおして湿気を退散させます。

我が家の食品庫。階段下の物入れ空間を食品庫として利用しています。狭いながらにあると便利な空間。でも本当はもっと風通しの良い場所や気温が低い場所に食品庫が欲しい・・。こういった日々の暮らしが家づくりの設計に活かされていくことになっています。土間の食品庫が欲しいなあ〜

もうひとつ台所内に食品保管スペースがあります。こちらは常時つかう物を保管しています。見やすく取り出しやすく。これが大事!
食品保管は、しまいこんでしまうスタイルだと「アレ!こんな物があったのね」とついつい使わずに終わってしまうので。見やすく取り出しやすくがモットーであります。

平皿などの大きなお皿もこちらに保管。日々使うお野菜たちもこちらに。

家づくりにおいてもお台所の設計は楽しいですよ。
やはりお台所って、お料理をしたり掃除をしたり片づけをしたりする者でないと良い設計はできないと思いますね。
それぞれのお宅のお台所をのぞく時、そのお宅の食事情(加工食品ばかり食べているとか手づくりをする人かなど)や、創意工夫をされて使うタイプか、片付けの不得意、趣味嗜好などがよく分かります。お台所では嘘をつけないほど、その家族の生活スタイルが一番に現れやすい部分でもありますね だから楽しい

ひきつづき我が家のお台所を紹介したいと思います。。

いつもいつも。。

『新居浜の家』の建て主さんがウナギの差し入れをもって来てくださいました
いつもこの時期 、暑さが厳しくなる夏本番となるこの時期を見計らってお約束ごとのように。ほんと『新居浜の家』の建て主さんには未だに頭がさがります。
きっと大工さんたちにも同様な差し入れを持っていかれたこと間違いなしです。
もうお住まいが出来て4年が経とうとしていますが、折にふれて職人さんや設計者へのお心遣いに胸を打ちます。

 

『新居浜の家』の建て主さんは、本当に『よく出来た施主』と呼べる建て主さんでした。これはきっと職人さんたちも同じではないでしょうか。「あの施主はよう出来とる」と職人さんたちがいつも声をそろえて言っていましたし。
4年経った今でも「この建て主のためなら・・」と一肌脱ぎたいと今でも思っています。それは大工さんたちも同様でしょうし、それだけのことを家づくりをとおしてしてくれたというのがずっとあります。
普通一般では施主がお金を払って、職人が施主さんのために色々と仕事をするのが常ですが・・
『新居浜の家』の建て主さんは、並々ならぬ昔ながらの家づくりにおいて、職人さんたちの気持ちがお分かりになる方でした。そして職人さんたち(私たち設計者も含む)の仕事ぶりや気持ちに対して、建て主としての気持ちを返せる人でありました。
「お金を払っているから当たり前」「施主のほうが上」という気持ちは微塵もなく、むしろずっと現場で職人さんたちのために心遣いをしたりして私たちのために働いてくださったのを未だに鮮明に記憶をしています。

 

現場での10時、3時のお茶は現場に誰かがいれば欠かさず出し、しかも冬はドリップしたての珈琲を夏はそれをアイスでと手間をかけて出してくださいました。
そう、夏は暑いので現場内に木陰をつくるためにテントを張り、テーブルや椅子を設けて職人さんたちの休憩所をもうけてくださいましたし、冬は寒い身体をあたためるために石油ストーブを置いてくださり、その時々で至れり尽くせりと。
現場の掃除も気がつけば建て主さんが自然としていました。

 

遠方まで2tダンプいっぱいの藁を運んだり、現場内に荒壁土を熟成させるためのプールを作ったり、荒壁土を定期的に練ったりと建て主さんも一緒にしました。

時に職人や私たちを喜ばそうと家づくりの日記を冊子にして下さって、大工さんたちを喜ばせてくれました。

 

建前の時は、わざわざ足場を組んで撮影舞台をつくってくださいましたし、上棟した夜の打ち上げでは大工さんたちを喜ばせるために上棟した家を投光器でライトアップするという粋な演出をしてくれました。年末には、職人たち一同を集めて、お寺で精進料理での忘年会(設計者がベジなので)を開いてくださいました。
私なんかはいつも現場に行くたびに畑のお野菜を頂いたりしました。打ち合わせや現場がおそくなり晩御飯をご馳走になることも度々でした。
時に魚屋さんが行商にきて、大工さんたちにお土産に魚をもたせて帰らせたりしていました。言うとキリがないぐらいに建て主さんには色々としてもらいました。

現場で職人さんが働くのと同様に建て主さんも働いているようでした。
私のなかで、昔の施主はこうであったのかなと思わせる施主さんでした。

昔ながらの家づくりでの最初の施主さんでもありましたので、色々と初体験山積みのなかで懐を大きくし見守ってくださった気がします。先行きが不透明で実現できるか否かが分からない家づくりでしたが決して私たちの前で不安や愚痴を言葉にしたことはありませんでした。隣接して住む爺やんからは口うるさく言われていたようでしたが、それも自分たちの胸に収めていたようです。きっと心中は不安もあったことだと思います。
本当に大切なもの、良いものが分かる方でした。打てば響く感じでした。欲がなく、常に人の気持ちが分かる方でしたから、消え去ろうとする仕事たちに対して心を向けてくださる方でした。
本物の仕事を、設計者や職人たちは知る機会を与えられ、挑戦の場を与えられました。職人たちも生かされて喜びに満ちて仕事をしていました。こんな現場は今時はないことでしょう。建て主との共同作業でできあがった家と言えます。
この家づくりをとおして職人共々大きく成長させていただいた、そんな気持ちです。

私たちの家づくり塾の活動や、徳さんの手織り畳表のことも気にかけてくれていて、活動資金を握らせてくれました。決して少ないお金ではありませんでした。数か月分の給料に相当するぐらいの額でした。それは自分のお小遣いとして施主さんが貯金されていた大切なお金で「他によい使い道もないので使ってほしい」と言われました。どこまでも欲がない人で、どこまでも他人のためになれる人でした。
施主さん的には、金銭的に合わない事をしてくれているなという気持ちでみてくださったのだと思います。でも私たち的には、お金があっても体験できないことをさせて貰っているなという感じでした。お互いがお互いのために尽くした家づくりでありました。そのお金は私たちの必要な時の活動のために使わず大事に取ってあります。

今でもこうやって時折、私たちのことを思い出してくれること、変わらない建て主さんを感じます。ウナギを料理しながら色々と建て主さんとの思い出がよみがえってきました
また夏休みにでもお邪魔することにしようかな〜。。

 
ウナギは蒲焼と塩焼きに


翌日は残った蒲焼でウナギのひつまぶし
美味しかった〜

昔ながらの家づくりミニ塾『木組みを見よう〜』終了。。 

 昨日、昔ながらの家づくりミニ塾『木組みを見よう〜』が開催され、雨のなか熱心な参加者さんたちがお越しくださいました 

家の寿命や、住む人の安全にも左右するもっとも大事な骨となる『木組み』のことや『大工さんの刻み仕事』のことをお話しました。きっと普通は工務店さんやメーカーさんではあまり聞かされない話ではないでしょうか。出来上がった仕上がりや空間や間取りやキッチンやお風呂などには目が向いても、なかなか家の骨になる部分には、多くの人はとっても無関心です・・
命をまもるための骨なのに・・ 
っと言うことで、消費者の見る目を養い、良い家づくりをしていくための基礎知識を身に付ける勉強会になればと思い、ミニ塾開催に至りました

たとえば・・「プレカットってどういう事?」「金物を使うと本当に丈夫なの?」という事を実物をもって体感いただきます。

”腰掛蟻継ぎ”ですが、持つと分かるようにカタカタとします。そのほか”蟻掛け”のサンプルも同様にカタカタ・グラグラ
特別にご用意した物ではなく、普通に使われている物をプレカット工場で譲ってもらった次第。機械なので全て同じシロモノが量産されます。
見るからにカタカタ・グラグラ。やっぱりこれでは金物が無くては持ちません・・。だから「金物を使っているから丈夫な家」と言う言い方は大間違いで、「金物が無くては持たない・・家」と言ったほうが正しいでしょう。

その反面、先人たちの智恵のもとで手刻みをした大工さんのしっかりとした仕事は異なります。

 

”目違い金輪継ぎ”です。金輪栓を打ち込むと、ギュギュと引き締まっていきます。そして材と材は一本物と変わらない、グラグラ・カタカタとは無縁の丈夫さに!

 

そして本物の木の家では当たり前に使われる木の栓”込み栓”の効果も体感してもらいました。
込み栓はただ、材と材をとめているのではなく、込み栓を打ち込むと材と材がギュギュっと引き寄せられて締まっていく効果があるのです!金物を使わなくとも、いえ、金物が足元にもおよばない効果がそこにあるのです!家全体がこの込み栓によってギュと締まって一塊に
先人たちが編み出した木の栓はスゴイ〜のです
そんな事を体感していただきました。

あと、貫構法の昔ながらの家と、筋交いのある今時の家との違いなどなど。
私たちが「古臭い〜!」とか「昔の家はだめだ〜!」とか思ってきた(思わされてきた)数々。でも実は昔の家はいろんな意味で理にかなって、先人たちが試行錯誤した末にのこしてくれた素晴らしい家づくりなんだという事を、ほんのちょっと感じて貰えたかなと思います。。

でもなかなか、こうやって声を出さないと駄目な時代。。
書店に行くと、建築家紹介の雑誌があって・・あと先を考えない建築家の自己満足な家づくりのオンパレードです・・

輸入木材を使ったり、木材を活かすことのない家づくりに、死んでいく林業の姿。。
職人本来の技や智恵を必要としない家づくりに、長い年月によって培われてきた職人の技術も消失寸前!
メーカー商品や建材が潤っても、地場の素材や地場の職人・地場の経済もが殺されていっている現状。
環境や人の健康には無関心。『真の安全』とは程遠く・・。お国まかせの安全神話に依存する姿。
土に還らない素材で家を造るという事は、まったく原発と同じ、未来に出てくるゴミに無責任という事なのです。

もう〜!ホント、私にはこの先の未来そのものがないことが見えます
消費者は仕方がない部分があるけど、建築に携わる者には責任があります。

建築とは決して自己満足でやってはならない行為です。また商売だけでやってもいけない行為です。目に見えないこれから先の未来をつくる行為そのものなのですから。

未来を育むために、少しでも自らの仕事を通して何らかの努力をし、またその仕事に胸を張れないのなら建築を辞められた方がいい。厳しいようだけど、それだけの仕事が建築でもあると思うのです。。


っと・・今日はわたくし毒を吐きました
なかなか変わらない世の中の現状に・・
小さな設計者の叫びでもありました・・。


今後ミニ塾では、消費者自身の見る目を見に付け養うための勉強会を開いていきたいと思いますご参加を!
ミニ塾開催の機会を設けてくださった建て主さんには感謝が絶えません。そして活動に影ながら協力をしてくれる仲間たちに、ありがとう

♪♪ 昔ながらの家づくり・ミニ塾のお知らせ ♪♪

今年は雨もしっかりと降ってくれる恵みの梅雨。我が家の畑のお野菜たちも順調にすくすくと育っております。お野菜たちとは裏腹に・・雨とあって家づくりの進行状況はとてもスローペースな日々。
そんななか先日建前がありました『ゆとりの家』の木組みの構造を見よう〜!ミニ塾をおこないたいと思います。『ゆとりの家・建前』はブログでもご紹介↓
http://aastudio.jugem.jp/?cid=9
しっかりとした木組みの構造は、今時の家づくりとの違いを確かに感じさせ、昔ながらの先人たちが遺した家づくりの素晴らしさを感じさせてくれます。
ぜひこの機会に昔ながらの家づくり、そこにあった良さを体感してみませんか!

また今後、今進んでいる二軒の家づくりの現場を通じて工程の節目節目を見ていただき、昔ながらの家づくりを知っていただくための家づくりミニ塾をおこないたいと思っています。ミニ塾とあってざっくばらんな講義スタイルを予定しております。時には職人さんの工房を訪れて仕事をみるという事も♪
「教える」というスタイルよりは、沸いてきた素朴な疑問を「聞く」というスタイルで
進めていきたいと思います。職人さんたちは皆さん寡黙でもありますから(笑)。
今後のミニ塾は以下を予定しています。

1.<大工編>木組みの構造を見よう〜!
2.<左官編>土壁をしる。竹小舞・荒壁のようす
3.<設計編>設計者の仕事をしる
4.<表具編>表具の仕事をしる
5.<指物編>指物の仕事をしる
6.<建具編>建具の仕事をしる
7.<畳編>畳の仕事をしる
8.<林業編>山に木を見に行こう

※ただし現場は生ものですので場合によっては開催できないものもあるかもしれません
し、プラスαの新たな講座があるかも。順番はこの通りではないかもしれません。

全てのミニ塾ご参加の方には、『昔ながらの家づくりミニ塾終了証書』を差し上げます♪
参加費については資料コピー代などに一家族1000円いただき”家づくり塾活動資金”として使わせていただきます。一家族1000円にて全講座を自由に受けられます。見たい講座だけ参加でも可能です。(講座によっては別途交通費がかかる場合もございます)

今回はその第1回『木組みの構造を見よう〜!』です。
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◎日程:7月1日 日曜日 小雨決行 
◎午前参加希望の方/10時集合  午後参加希望の方/14時集合
◎内容:木組みの見学など 1時間〜2時間ほど 
◎場所:松山市内(参加希望者のみ詳細な場所はご案内をします)
◎申し込み:まずはご登録のうえ、申し込みメールをしてください。↓
        http://homepage2.nifty.com/aastudio/profile2.html
        (AASTUDIOの見学会&家づくり塾は、お施主さまのプライバシー保護のため完全予約制で登録者のみにご案内を差し上げるようにしています。)       
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第1回参加希望の方は、6/29までにお申し込みです!

褒め上手。。

 『イチョウのある家』に行ってきました。
今回は、お孫さんが誕生されたとの事で、階段降り口への落下防止のための小扉製作をご注文いただき、納品という訳でした
いろいろと事あるごとに、呼んで頂けるのは設計者としては嬉しいことです。しかも季節は何故だか、いつもイチョウの季節。(気のせいかしら?)

お伺いすると、お宅を設計させて頂いた当時と何ら変わらずに、手製のおやつをつくって待っていて下さいます。嬉しいですね〜
いつ行っても『イチョウのある家』は、ホント心地いい〜
この心地よさはなんだろう〜といつもながら思います。
家具職人の池内さんも、「この家いいっすよねえ〜、いいっす、いいっす」って、何度も何度も横でうなっているから可笑しい
池内さんも感じるように、未だに私もよく理解できない心地よさがこの家にはあります。

しいて言えば・・程よいほの暗さ・・?
なのでしょうか。質感が生きる暗さと言いますか、今の家が無くした品の良い暗さを感じるのです。「暗い」というと、嫌なイメージがするでしょうが、いえいえ。これがたまらん暗さなのですよね〜。

さてさて製作された小扉の設置です。
小さいお孫さんが来られた時のほんの一時だけの使用なので、外す事も考え、出来るかぎり現状を傷めず取り付けができるように設計をしました。またフランス丁番を使って、扉が必要ない時は、工具を使わなくても扉を簡単に外せる工夫と、常時は簡単に抜けない工夫もされました。扉の鍵も、雰囲気を壊さない物を探して。

 

 

細部のディティールも可愛いでしょ。。
小さな扉ですが、いろんなアイデア満載です

雰囲気も馴染んでいる様子。。
下打合せをしていたものの、扉が付くと、いたく大感激の建て主さん。
「素敵〜」「わああ、こんな風にして下さったのね」「子供が大きくなっても付けておきたいわ」「これでしばらくこの扉を眺めるだけで楽しめるわ」「この木の色合いがいいわ」と、次から次へと本当に感激されるのです。。
いやはや、職人(設計者)としては、ここまでして喜ばれると嬉しいもんなんですよね〜。

そう言えば、このお宅の工事をさせて頂いた時も、本当にいろいろと喜んで頂いたり、感激して頂いたりして、お陰で職人さんたちの仕事に拍車がかかったものです。
家づくりでは、褒め上手がいいです。
職人さんたちは、みんな子供のように純粋だから、褒められると、次から次へと仕事に気合いがかかって、どんどんと仕事の質がよくなっちゃうんですよね〜
褒め上手は100倍おトクでもあります
職人さんたちのテンションを如何にもちあげる事ができるか・・それは建て主さん次第
そんな事もあって、このお宅は心地いい空気なんだろうか〜。

おかげで気分の良くなった職人の池内さんと設計者の私
最後は、池内さんの去った後に、「本当に気持ちのいい職人さんですよね」と建て主さん。どこまでも褒め上手でありました。。
心地いい住まいは、きっと建て主さんの心地いいお人柄なのでしょう。。

『新居浜の家』へ。。


 『新居浜の家』に行ってきました
建具の不具合の調整のためと、今すすめている家づくりの建て主さんを連れて。。
1年ぶりに伺う『新居浜の家』。
庭の草木の成長も一段と深まりを見せ。。
建て主さんとともに、一緒に植えた木々や草木ですから愛着もあります。しっかりと根付いてくれていることに喜びを感じました
家の方も、家族とともに歳をとり一段と色艶をましていました。
その家ごとの空気感が住まいにはあります。家族の一員のように住まいもなってきた空気感に設計者はワクワクするところ。嫁を出した実家の心といった感じでしょうか、家族の一員として大事にされてうまくやっているという、親心のような気持。。

『新居浜の家』も完成してから3年が経とうとしています。
今回お伺いした建具の不具合も、今回不具合を調整すればあとはそう起こることもないでしょう。
木の建具は住みだして2年ほどは、その土地の気候や季節の変動によって伸び縮みをします。調整が必要な建具がでてくれば、建具屋さんに微調整をしていただきます。
建具屋さんもそういった事は慣れたことなので、お金ウンヌンではなく動いてくれます。
建て主さんは、心遣いをして、頂き物のビールをお土産に持たせていました。それでいいのです。お互いが心遣いをし合う、それだけなのです。

手仕事でつくられる物づくりでは、自分が造った物への責任感というものが常にあると思います。保証などでカバーするものでもありません。
もちろん最初に人を見てどういった仕事をしているかという事で、依頼をするというのは第一条件でもありますから、これが成り立つのでしょう。
人を見ずして、仕事を見ずして依頼をすれば、やはり保証などが必要となりますよね・・。
ん〜私は昨今の瑕疵保証制度に関しては、あまり良い制度とは思っていない派です。
人によっては「建て主さんのためになる」と言われる方もいますが、本当にそうなのか・・。



ちなみに土壁の外壁などでは、例え雨漏りをしたところで、この瑕疵保証の範囲内ではカバーをしてくれません。ようするにこの制度そのもの又は保険会社サイドは、できるだけリスクのない物づくりを擁護していることになります。疑問です・・。
住宅のノンクレーム化は年々増していってます。ノンクレームと言えば聞こえが良さそうですが、ようは誰もが責任を取りたがらない社会になっているという事です。
なんだか嫌な時代になってきましたね
自分がつくった物を、自分で責任をとらない時代・・って。
保険会社が介入することで、それが一層助長されていくような気がしています。しかも保証期間は、たったの10年ですから・・!

姉歯事件からこういった保証・保険をとやかく言うようになりました。確かに偽装した姉歯さんは悪かった。しかし悪いのは姉歯さんだけではなく、通常価格を逸した低価格で売られたマンションを「安さ」だけで買い求めた消費者サイドにも問題はなかったのだろうかと思います。
消費者は消費者自身の選択に責任をもつべきです。
誰もが、誰かの責任にする社会は、無責任の社会です。未熟な社会です。。
自分の選択や物づくりに責任をもつようにしたいものです。。

っと話がそれてしまいました〜
でも社会が成熟していくために必要なこと、大切なこと。。
他の全ての木製建具の点検をしてこれで万全となりました〜
「また不具合があったらいつでも言ってね〜」と去っていった建具屋さんでした。。

さて、建具屋さんが去った後、今家づくりを進めている建て主さんに昔ながらの家づくり『新居浜の家』を体感してもらいました〜
奥さまの方は、完成見学会に来られてすでに体感済み。
「この心地よさは体感しないと分からないから主人を連れてきたかった」と。。
旦那さまの第一声は「涼しい〜!!!」でした。
土間に入られた瞬間から感じて頂いたようです。
風の大切さと、その素材感、そして空気感を感じてもらえたみたいです。
終始、ご主人さんの目がキラキラと輝いていましたから

この心地よさはどっからやって来るのか?
という話になり、自然素材そのものが発する力というものもありますが、
職人さんたちや建て主さんたちが喜びをもって皆がワクワクしながら家づくりに取り組めたことが、一番のこの住まいの目に見えないエネルギーに影響しているんじゃないかなと私。。
気持や心をこめるという大切さ。喜びの仕事をすること。すべての物に労りと愛情をもつこと。
”目に見えないものを大切に”は、昔ながらの家づくり(AASTUDIOの家づくり)ではかなり意味深いキーワードです。

ふふふ、ちょっと非科学的な危ない話になりましたが(笑)、見えない心地よさ=エネルギーは確かに存在します。ただ私たちがその事に意識がないというだけの話。
聞きたい方は、このお話しはいずれしましょう

昔ながらの家は、超エコ超エネ住まい!


暑い最中ですが、我が家は涼しい〜 
日本の住まいとしての基本でもある、風もよくとおるつくり。
おかげで扇風機すら必要のない毎日です。
家に帰るとヒンヤリした空気が出迎えてくれます。。

とくべつ我が家は田舎にあるとか言うわけでもなく、街の住宅街の中にあります。
時々、人様のお宅にお邪魔して暑さを実感しますが、さすがに耐え難い・・・
「暑い」というより、息の詰まるような「蒸し暑さ」といった感じ。
特にハウスメーカーの住宅や賃貸住宅はキツイ・・
ボードや合板で囲まれた住空間は、素材達が呼吸しなくなった住まい、息がつまるような蒸し暑さで、ただ暑いというより呼吸しずらい暑さです。
不快指数200%
やはりこういった家に住んでいるとエアコンは必須ですね・・。
とても耐えられない不快な暑さですもの。さすがの私もこれにはダウンします・・

こういった家に住んでいると、当然のごとくエアコンが必須となってしまって、暑さのなかにある涼しさというものを忘れてしまいます。
風の涼しさとか、朝夕のヒンヤリした空気とか。
タイマーで、朝から寝付くまで、四六時中エアコン生活です。
我が家のお隣さんは、エアコンいらないだろう〜に、と思う日も四六時中エアコンをつけています・・。身体にも悪そうです・・

こんな家に住んでいたら、当然、家を建てる時はエアコンが必須条件になります。
効率よくエアコンが効く高気密・高断熱をもとめてしまいがちになります。
どうしても電気に依存せざるをえない後ろめたさを、高気密・高断熱でエコしている気にもなるんだと思うのです。まあ気休めです。

高気密・高断熱の家がエコロジーな住まいかと言うと、ハッキリNOと言います!
冷暖房の効率がよくなり電気使用量は少なくなる事は確かです。しかしその事で高気密・高断熱の家が省エネルギーだと言えるかというと、それは物事をとても表面的なところで判断しています。

風通しもよい土壁の家で、扇風機や薪ストーブをつかう方が、当然電気の使用量は少ないわけです。薪ストーブを利用すれば森の再生にもつながります。

しかし高気密・高断熱の家を追求すれば、断熱や気密をよくするために窓は小さくなり家は必然的に閉鎖的なつくりになります。高性能な断熱サッシや断熱材を多用し。結果、家は呼吸できず、夏の暑さに対して家そのものはコートを羽織った形になり、構造材は汗をかいたり蒸れたり、腐朽金や白蟻を誘引し腐りやすい家になるのです。
短寿命な住まいが省エネルギーと言えるでしょうか?

生産時に大きな工場を稼働させエネルギーをかけてつくられる高性能な断熱サッシや断熱材。なかには輸入されてくるものも多くあります。
かたや職人さんたちが手仕事で、木を削って木製建具にしたり、地場の土をつかって壁をつけていく方が、はるかにエネルギーは少なくて済みます。そこには営業マンが日本全国走り回ったり、毎年毎年更新されるカタログやサンプルを生み出すエネルギーも必要ありません。

木と土の昔ながらの家は、自然の素材で家が造られるから、家自身にとっても無理のない造り。腐りに強いのは、家が開放的であり、柱や梁などの構造材がつねに風にさらされているからこそ。
100年200年ともってきたのは、そのせいでもあります。
地場の気候風土のもとで育まれてきた家だから、100年200年ともたせる事が出来てきたのです。
そこには自然の素材をながくもたせていくための智恵が数え切れないほどあります。

もともと地場の気候風土のものではない家や、北欧が環境先進国だと言って真似てきた高気密・高断熱の家は100年もつ訳がないのです。考えるとすぐにわかる話なのです。
まあ無責任です。自分が100年後には生きていない事をいいことにして・・。
自然の道理や摂理を理解している人なら、すんなりと朝飯前にわかること。。

腐りやすい家を腐らないようにするために防腐剤や防虫剤を大量につかって、なんとかもたせようとする。しかしそれは今度は住む人の健康をも害することになります。。

腐りやすい短寿命な家は、当然、建材だらけの家。
木や土の自然の家ならば土にかえっていくものの、これらの建材ゴミを処分するには、また途方もないエネルギーを要することになるのです。そこでまた環境破壊をおこす事になるのです。
省エネルギー・エコロジー。
今のよい商売文句ですね・・。

今の一時が良ければという発想で家をたてるのではなく、未来のことや自然のことにも心を寄せていく。そうすれば自然と、住む人にも快適で安心して、長くもっていく住まいが出来ていくことになります。すごい仕組み

実は、多くの問題はいっぺんに解決できたりすのです。。
まずは未来に心を寄せ、自然に寄り添うことからです。。

エアコンが効いた家で、スイカを食べても美味しくないですよね〜。。

職人若者衆の集い。。

第一回職人若者衆の集いが行われました。
いま住の世界は危機的状況です。
昔ながらにあった素晴らしい多くの智恵や技を失っていこうとしています。
職人さんたちは肌で現状を感じていると思います。
大工さんが中心となって、左官、表具師、指物家具、瓦屋さんが集まりました。

第一回は始めてとあって、みんなかなりの緊張ぶり・・・。
しかも大勢の前で、議論したり、自分の意見を言ったりする機会の少ない職人たちです。
日頃は無駄口をたたかず手を動かすのが職人の世界。ディスカッションという事そのものの経験や機会がなかった・・。
ははは、これについては完全に私の予測想定外でした

しかし集まってもらったメンバは、愛媛でもやり手の若者衆です。これから愛媛を背負っていく職人たち。志は静かに確かにあります。やり甲斐のある仕事がやりたいし、それに見合った腕もある。
「出来上がった仕事をみて、来てくれたら(仕事を依頼してくれたら)それでいい。」
まあ、多くの腕のある大工さんはそう考えます。

しかし今の時代、メーカー住宅が巾をきかせ、たくさんのメディアを使って宣伝をしている時代です。大げさ極まりないアピールで、嘘も方便のように家を売っている・・。エコでもない家を、エコだと言う。100年200年ももたない家を長期『優良』100年住宅などと言う。
職人たちのけなげな「自分たちの仕事をみて・・」なんて言っていたら、そりゃあ〜この先の若者衆の未来はありませんよ。。
本物を知るのは職人です。素材を知るのも職人。仕事の善し悪しが分かるのも職人。職人たちは誰よりも自分が肌で感じ知っているんだから。その職人たちの声ほど、説得力のあるものはないんです。。
職人が本当のことを語ることの大切さ、しかし語って来なかった発信して来なかった現状。
アピールが苦手な職人たちに、ちょと感じました。。

 

まあ〜宣伝がとにかく苦手なんですよね。
志は清く美しいんです。
「建て主さんに喜んでもらうのが、自分の喜び」
参加してくれたほとんどの職人たちが求めるささやかな喜びがここにあります。。
ん〜やっぱり伝えなきゃです!
私は心から皆のピュアで純粋な職人魂が好きです。

職人達も、もっともっと社会の現状に心を寄せて、自分の尊い使命に気がついて、精進して勉強していって欲しい。物づくりの現場で生きる職人たち一つで、未来が変わるという事を知って欲しい。それだけあなた方の仕事は重要な仕事であるということを。。

もくもくと仕事をこなすのもいい。しかし今の時代にいきる若い私たちには、また大きな責務もになっているという事を。ここを肌で感じ始めれば、さらに一皮二皮むけて、大きな自分の使命に喜びを感じるだろう。そして仕事の中味も変わってくるだろう。
上を上をめざす会だけど、それは私の職人たちへの厳しい厳しい母なる愛でもあるし、木と土の家を愛してやまない現れ。常に上をもとめて目指して心やまない職人たちの集いの場になってくれればと願うところです。。

若手みんなで、木と土の家、本物のしごとの良さを発信していこうではありませんか!

これから職人若者衆の集いでは、本物を知る勉強を重ねていこうと思っています。
ますます精進をつんで、愛媛の最強職人若者衆となってほしいと設計者は願うのでした。。

和の住まい。。


 今、和の住まいをラフプラン中。。
今回は、思いっきり素敵な『和』の住まいに仕立てます

う〜ん、でも正直、難題。。
やっぱり間取りがどこか洋風化してしまっているこの頃、私たち設計者も本当の意味で和の住まいを設計することもなくなってしまった・・。
リビングにはテレビにソファ。ダイニングにはテーブルに椅子が必須だものね。
暮らしそのものが洋風化してしまったから、本当の意味で和の住まいをつくるのが難しくなっているのが現状です。。
寂しいかな、今では和室はリビングの付け足しの様ですし・・。

今の住まいは、リビングやダイニングという固定化した概念にとらわれている住まいと言っていい。でも和の住まいは、融通性のきく大らかな住まいでもあります。
洋服が、着る人の体型や用途がきまった衣服であるのに対して、着物はその融通性で小柄な人から大柄な人までもを柔軟に包み込む衣服。
住まいも同じことが重なる。和の住まいは、畳を敷けば、そこは食卓の場であったり、団欒の場であり、来客のための応接間であり、来客用の寝室にもなったりするのだから、大らかな懐をもった住まいと言えます。。
この頃、そんな和の住まいの良さをヒシヒシと想い描いていた矢先にやって来た家づくりなのです。

建て主さんは、大の畳好きの一家。
子供たち全員が畳が大好きで、子供部屋からリビングまですべて畳!
そしてこよなく和を愛するご一家。嬉しいね〜。
徳さんの畳を残したいという気持が天に通じたのかな〜。。
きっと素敵な和の住まいをつくって、ドンドンみんなに和の住まいを広めていきなさい〜というお告げ?←そう勝手に解釈(大笑)
腕がなる〜

もちろんどの家づくりも腕がなる課題ばかりの私たち。
どの家づくりも、ひとつひとつリアルタイムに私たちが求める住まいを形づくってくれる家づくりだから、ホント不思議〜!そして私たちを常に大きく成長させてくれる。
やっぱり見えない何かに支えられてサポートされているのかな?
設計者冥利につきる仕事ばかり。
ありがたい。。

庭を愛で、自然を愛し、木や土の温もりとともに暮らしてきた和の暮らし。
和の住まいは、夏は涼しく、縁側や濡れ縁で、季節のみどりや空気を楽しむ住まい。
冬は、衣をひとつ羽織るように、縁側や前室が外界からの寒さを和らげてくれる住まい。心から安心できる素材たちに、安心して末永く暮らすための伝統的造り。

住まいのなかで、暮らしのなかで、自然を愛で四季の移り変わりと共に、自然の素材たちの温もりを感じて過ごすという事が、どれほど大人達や子供達にとって重要なことで、今ある環境問題や原発問題にも影響しているかという事を感じる。。
きっと自然を深く愛する暮らしをしていたら、誰も、自然を破壊したりするような事はしない。住まいは感性を育むということ。。
コンクリートの中で、無機質な素材たちに囲まれ、季節感もなく日々暮らしていたら、ついつい自然のことに無頓着になってしまう恐れが・・。

そうなんだよな〜、私が家づくりを通して発信していきたい本当のところは、ここにあるんだよな。そのためにも素敵な和の住まいを形づくって、和の住まいの良さをみんなに見て知って欲しい〜。
今からわくわくする家づくりです