『往き、還る家』

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先日はこれから始まろうとする『往き、還る家』の木材検品でした。
ネーミングにも想いが込められているように、建て主さんは3.11震災後に横浜から愛媛に移住。
震災が機となって生き方を変えたご家族。
帰宅難民になったり、食べる事さえも危うく感じる都会の生活から、田舎暮らしをもとめて。

『往き』これから自分たちが思い描く生き方に向かって一歩一歩、歩もうという想い、未来を感じる。
そして『還る』、私たちが便利さや効率や経済主義のなかで失い手放そうとしている世界に心をむけ、一歩一歩還っていくこと。
詳しく説明をしてもらったと思うけど、私はそうIさんたちの姿から勝手に解釈したのでした。

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木と土の家で、自然に寄り添う暮らしを。

時間のかかる家づくりだけど、しっかりと地に足をつけたいという想いが感じられるIさんたち。
木材乾燥も、当然のごとく天然での自然乾燥。
じっと16ヶ月間待ち続けた甲斐もあって、過去最高の良い乾燥具合となりました手
水木棟梁のほうも、大きめの桟を使って風がとおりぬけ乾燥しやすいようにしてくれたことも、手伝って。

さてそろそろ動き始めるので、私も申請やら造成やら地鎮祭やらで忙しくなります。
春だから、芽吹きのごとくムクムクと。
みんな楽しみにしていますハート

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家づくりにかかせない物たち。。

AA STUDIOでの家づくりに欠かせない物たちのストックが、そろそろ底をつくのでそれぞれに製作依頼をかけました。
どれもかけがえのない物たちで、そのひとつをご紹介いたします。


製作家具や建具の取手となる、木のつまみです。
これはAA STUDIOデザインのオリジナルで、粘土で型をおこしたものを
久万高原の甲斐工房さんに製作依頼をかけ作って頂いている物です。


なんてことの無いたかが木のつまみだと思われるかもしれないのですが、家はこういった小さな細部の寄せ集めで出来あがっていきますから、私にとっては手を抜けない大切なところです。
カタログの商品は、野暮ったく、大量生産的な物ばかりで、どこか雰囲気に合いません。

毎日、目にする物、手に触れる物です。
大切に作られた物は放つ空気が根っこから違います。
このツマミを愛用して10年にもなりますが、いつ見ても、愛しい気分にさせてくれるツマミちゃんハート

甲斐工房さんにより、久万高原の山桜の赤味の濃い材で伐り出され、丁寧に磨きもかけられて、
少しの形の狂いもなく出来上がってきますから、いつも手元に届くと、感動を覚えますキラキラ
こういった影ながら、支えてくれている職人さんたちがいるからこそ、昔ながらの家づくり。
すべてを愛しくさせていくんだと・・AA STUDIOのスタンダードです。

CSはうす その後。。

CSはうすのその後。
その後いかがお過ごしか、様子見もふくめ夕食をご一緒することにしました。


CSはうすは必要最低限という、とってもとっても小さなお家です。
でも・・一畳しかないお玄関も、このとおり。
お気に入りの家具を見つけられて、ちょっと素敵空間になっていました♪

何から何まで至れり尽くせりの家もいいけど、
そこに合うお気に入りの家具を探して、配するのもいいものです。
その家の住人のセンスを感じますね手

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お台所もとってもコンパクトですが、そのコンパクトさが不必要な動きを必要とせず、使い勝手が良さそう。

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使いつつ自分たちの都合の良いところに棚を配したり。
包丁もこうなると暮らしのオブジェです笑

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食器棚は、CS(化学物質過敏症)に合う食器棚がみつからず、スチール棚にしたそうです。
ポップなスチール棚が妙に自然素材の家にマッチしていて、これもおもしろかった♪

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小さな家だけどとっても気持ちがいい家です。
小さな家と言えども素材は本物、建て方は伝統構法の石場立てという本格派の家です。
建前前まで、近くに住むお母さんが「海風がとても強い所なので、石の上に家を置いているだけでは強風で家が吹き飛んでいかないか下」と心配でならなかった様子。風の強い時は、母家は揺れるそうなので・・。

でもHさんの住まわれた感想は
「風の強い時もギシともビクとも言わない、そこが一番の驚きでした〜。身に余るほどのしっかりとした家!」
建ててもらって良かったと喜んでくれました手
大工さんにも感謝ですね。

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私たちも伝統構法の家を、おすすめして良かった〜キラキラ
分離発注方式+ハーフビルドで建てた小さな家。
汗水流して苦労した分、ローコストで本格派な家ができました。

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あれもこれもないけど
安心して暮らせる小さな小さな心地いい家。
これで十分〜ハート

私たちもこれから、こういった多くを求めない、小さな小さな家だけど、
ほんとうに安心して暮らせる本格的な昔ながらの家を、
誰でもが建てれるよう広めていくために思案中。。
いい家だからこそ、ひろめたいハート

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家のこと、CSのこと、林業のこと(ここの建て主さんは木材屋さんでもあるので)、いろいろと積もる課題を語り合って、すっかりお酒もすすんでしまいました。お開きにしたのが2時アンパンマン
話が尽きないです〜。またお伺いしたいと思います〜手


 

AA STUDIOの冬の暮らし。。

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いつもブログに訪れてくださって、ありがとうございますハート
今日は私たちの冬の暮らしを、ちょっとご紹介。。

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鈍川は山間地なので、街中より2〜3度は気温も低くとても寒いところです。
今日も外は雪がチラチラしています。
今年の寒波で、外気温は-4℃でした。
初めて-4℃の世界を体感しました。
室温も当然、何も無いと、どんどんと下がっていきます。

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しかも窓はまだビニールの所があちこちにあって隙間風は当たり前・・
猫も時々、大きな穴を開けてくれるのですアンパンマン

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寒波が訪れた日は、
お台所のまな板の上に置いてあったお大根が、この通りカチカチにフリーズ笑
これも初体験で、もう笑うしかありませんわらう

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まあ、昔ながらのお台所です。
無暖房ですので、ほぼ外気温。
天井は屋根の野地板がまる見えで、しかも透かして張ってあるので隙間がたくさんあって、外の空気が普通にはいって来ています笑
苦痛?
っと言えば、まあ案外そんなこともなく、冬の寒さを覚悟の上での造りなので、案外耐えられます笑
人間ってスゴイです笑
まあ求め出すと、この寒さ感が許せなくなるんでしょうけど、ここを十分に暖めるのはまず無理なので、
今のところは大丈夫です。
どうしても許せない時は、足元にヒーターを置いて、使う時だけ暖房をつければ良い話かなと思っています。

そういった寒さはぜんぜん大丈夫なんだけど、許せない事はまだお湯が出ない事!
これかなりツライです・・なみだ
凍りつくような水での台所仕事は、ちとキツイです汗
まだ、リフォーム中なのでね。
これも外壁をこれから張る予定なので、もう少しの我慢で給湯器が付けれそうですアンパンマン
いつも我が家は後回しなのです笑

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そして、やっぱり冬は火のある暮らし、薪ストーブが活躍しています手
この地では、石油ストーブやエアコンは無力に均しく。
火の力は凄くって、これ無く生活はできません。
でも薪ストーブは暖を取るだけのものでなく、ゆったりとした炎を眺めることができ、何よりの冬の贅沢な楽しみの一つと言えます♪
だから冬の訪れは決して苦ではなく、私たちにとっては揺らめく炎を想像すると、いつもワクワクするものです。
↑来客用にある土間の薪ストーブに、↓事務所スペースにある薪ストーブ。

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我が家はこの二台の薪ストーブが、冬の暮らしを支えてくれます。
猫もストーブ大好きぬくぬくニャンハート

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室温も部屋を仕切って、冬は小さく暮らせば20℃台にもなります。
昔ながらの家ですから、広い空間や吹き抜けがあるような空間を十分に暖めるというのは無理です。
あちこち普通に隙間がありますし笑
しかし、冬は昔の人たちがやっていたように建具を建て込んで空間を小さく仕切って使うと、部屋は簡単に暖まります。
これはとっても合理的な冬のすごし方だと感じます。

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夏は開け放っていた座敷も、冬用に模様替えをして障子を建て込みました。
これだけの工夫で冬はぬくぬく空間となります♪
夏は夏らしい服装に、冬は冬らしく。住まいも一緒。
年中同じ設えというより、夏は夏らしい、冬は冬らしい住まいの構え、というのも季節感があって私は好きです。雰囲気に合わせて、簾戸や襖も用意していますアンパンマン
こういった季節らしい住まいの構え、合理的な夏と冬のすごし方、というのも、これからもう一度見直していきたいところですよねキラキラ

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そしてどちらの薪ストーブも、こうやってストーブの上にはいつもヤカンの行列笑
暖をとるだけでなく、もっと熱を生かしたくて、日本的もったいない精神がうずうずします♪
珈琲やお料理に使うお湯はこれで十分。
煮込み料理やスープもここでコトコトと時間をかけて煮込むと、絶品になりますキラキラ
部屋も温められて、暖かいお料理もできて、一石二鳥。

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我が家は食器乾燥にも利用。洗い物がすぐに乾いて、時には干し椎茸づくりなどにも利用します。
一石何鳥もあるのが、薪ストーブ手
そしてさらに薪ストーブの熾き火を使って、七輪を活用します。

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珈琲豆の焙煎に利用したり・・
だから我が家の珈琲は、オーガニック豆での”炭火自家焙煎”なのですよ。
なんと贅沢ハート

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お餅も、この通り、炭火焼き♪
この光景そのものが、もう和みですよね〜。

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七輪はストーブで出る熾き火を最大限に利用してくれて、火持ちもよくて、調理にはとっても効率がいいのです。
暖を取りながら、暖かいお料理が自然と出来て、冬はガスの節約にもなりますね♪

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心なしか、火のエネルギーがお料理にこもっているように感じるのは私だけ?
心も体も芯からあったかですハート

高気密高断熱のような寒さに不自由しない家もあるみたいだけど、
我が家はこの適度に、寒さもありながら、身に染みる暖かさに猫も家族も寄り添って過ごすことに、冬ならではの暮らしの良さを感じています。

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スイッチポンでいかない冬の暮らし、便利さとは程遠いですが、そこに良さがあるから出来ることハート
薪割りや薪集めも必要な仕事のうち、スイッチポンにはない世界。

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庭の剪定で出た木っ端をたくさんいただきました。
ありがたい手
我が家の燃料の全てはこういった、焼却処分されるはずの木材たちの利用です。
これぞ捨てられるエネルギー利用です。
薪ストーブのおかげで、電気代は事務所での使用量も含めていつも4000円台、ガス代は2000円台(ただし給湯なし)です。
あんまり電気もガスも使ってない、省エネルギーな
自然に優しい暮らしだと思いませんかっ手

さてこの暮らし、あなたは?
たいへんそうっと感じた方ですか、それともいいなあって感じた方ですか。
我が家の冬の暮らしでした〜♪

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完成まであと一息。。

『五穀豊穣の家』の大工工事が終了しました〜手
後半は、無数にある棚・棚・棚・棚の製作に夜もうなされるほどの大石棟梁でしたが笑
おかげさまで、使い勝手の良い家ができましたキラキラ
いつもこの棚、この現場にかぎらず大工さん達の手をかなり取らせる厄介な奴なのです。


しかしこういった造りつけの棚は、暮らしはじめるととっても有難いものです。
雰囲気のあわない家具たちにあちこち部屋のスペースを占領される事や、置き場所に悩む事も、家具の裏の埃だまりを憂鬱に思うこともありません。
時には本棚に、時には飾り棚にと、それぞれの暮らしをサポートします。
だからAA STUDIOの家づくりでは外せない物〜手
この家で末長く暮らしていく施主さんにとっては、とってもとってもありがたい奴なのですアンパンマン


昔は、「収納?」といったら納戸と押入ぐらいでしたので、あちこちの棚になかなか慣れない大工さん達ですが、きっと大工さんたちの苦労も報われるはず手


そして2階にあがると、綺麗に掃除されていて空気が気持ちがいい〜。
掃除をして下さっているのは・・、棟梁の息子さんでした手
最後の日、お手伝いに来てくれたのですね。。


そして最後の込み栓を切りそろえる作業を、親子揃って。
なんだか、とってもいい光景でしたハート
要領の良いノコの使い方を、さり気なく教える父親棟梁。
若い芽が出始めようとしています。。

次は2年後に・・『土間と風の家』
その頃には息子さんは高校を卒業して、大工として初の伝統構法の仕事になりそうです。
伝統構法の家づくり、簡単ではない仕事・・。
でもそれが栄養となって、いい大工へと成長させてくれるはず。

二人の後ろ姿は、何だか感慨深そうでした。
2年後が楽しみですハート

命をまもる家でありたい。。

京都大学・藤井義久先生による『断熱化と耐久性に関する勉強会』および『伝統的木造住宅と省エネルギー』のフォラムに参加するため京都へ行ってきました車
改正省エネ法によって、今後は住宅の高断熱化が義務付けられることになる事をご存知ですか?
国はCO2削減や省エネ、ヒートショックを防ぐためにといった正論を掲げ法制化へと足早に動いていますが、何やら別の思惑を感じずにはいられません・・アンパンマン

この高断熱化のためには、しっかりとした家の気密化が大前提です。
気密対策をしっかりと施さなければ、家の断熱化は壁内結露を生じさせて、家を腐らせる危険性をはらんでいるのです。
築5年で結露のために家が腐り始めた、とか、軽量鉄骨造のメーカー住宅の壁内は結露で軽量鉄骨が腐って形状を維持してなかったとか・・大工さんから耳にする話です。それだけ断熱化というものは慎重を要する事だと思っています。
ましてや地震が頻発するこの日本において、その気密性をどこまで保持できるかは、正直まったく議論や検証がなされないままに、高断熱義務化されようとしています。


かつて私自身も高気密高断熱な家を手がけていた時がありました。
でもその気密性の保持という点でどうしても疑問を消すことができず、昔ながらの家づくりへと答えを見出した経緯があります。
昔ながらの家のように、大きな地震がきても点検ができる造りであるという事は、家を健全にたもつ為に最も必要不可欠なことと気がついたからです。
点検できる事や見える事、それは先人たちが命をまもる家づくりのために、もっとも重要とした事です。
今回の『断熱化と耐久性に関する勉強会』では、そのことが再確認できました。
今時の家は、大壁により柱や梁が見えない造りが一般的ですが、雨漏りしているとか、結露をおこしているとか、シロアリに食害されているとか、まったく確認ができません。だから家の寿命も短いのです。これが現代の家の大きな問題だと言えます。

京都でのお話、木材の腐朽・劣化については、木材の乾燥が保たれる事、常に通気が良い事、自然現象を読み解いて対処を考えておく事、そして一番肝心なのが予期せぬ事がおこった時に早期発見・早期対処ができるような維持管理の容易さが、家を長持ちさせ安心して暮らすための重要要素であることです。

『痛んでからでは遅い。痛まないようにするのが合理的』

まさにそこが日本の昔ながらの家屋が培ってきた叡智。
人間が予期できない事は山のようにあって、その不完全さを補うことを、想定しておく。
その謙虚さのなかにある賢さこそ、真に耳を傾けたい事だと思っています。

フォラム分科会でのお話でも、築140年の古い京町屋に寒い冬は寒いなりの工夫をして暮らしている秦氏の言葉がとても印象的でしたが、秦さんにとっての合理性とは?
数字やデータで語られるものを合理性と言うのではなく・・、先人たちが培ってきたもの(確実性)を繋いでいくことにあると・・。
そのとおり手
卓上の数字だけで性能を評価し法制化をすすめるなか、先人たちが培ってきた100年200年ともちうるための知恵については耳を傾けようとしない今の時代・・、そして法制化汗


壁の中に隠蔽されて見えなくなる気密や断熱について、結露といった危険性をリスクとしてはらむ一方で、維持管理ができないというのは、やはり信頼に値しないと私は現時点で考えています。
ヒートショックは悪だからと言って、北海道やさらにその北上にあるドイツのような断熱基準は必要でしょうか・・?
衣服を脱ぐような洗面所やトイレに部分暖房で対応は可能です。間取りの工夫など高齢者に配慮したつくりは可能です。
ヒートショックのために全館暖房・家まるごと高断熱化しなくても良い事なのです。

日本の昔ながらの知恵、冬は小さく暮らし、夏は広く開け放って暮らす
この謙虚さ、それが一番省エネにつながりますキラキラ
この温暖多湿な四国で高断熱化のために、結露や地震や耐久性など、そこまでのリスクを背負う必要はないと思っています。
家が20年30年の寿命であると考えるのなら、それでもいいのですが・・それは果たして省エネと言えますか?

人の健康と家の健康はつながっている 

木材の劣化と腐朽を研究されている藤井先生のお言葉。。
私もそう考えます。


これから法律によって、日本の気候風土で培われたものではない、北欧やドイツのような断熱住宅がこの日本で高い評価とされていきます。
これから訪れるであろう大地震は大丈夫でしょうか?
50年後100年後までその気密性や耐久性は維持できますか?
万が一何かあった時に早期発見・早期対処は容易でしょうか?

地震は自然災害ですから、それにともなう家の性能低下や腐朽に、工務店や設計士は責任を負う必要はないでしょう。
断熱義務化は国が決めたこと、自然災害だから仕方がない、っとならないように・・アンパンマン
今回のフォラムでは同じ事を考える実務者たちが多く集まって、法制化についての疑問を投げかけられていました。
もっともっと公の場で議論が必要ではないでしょうか。
それもなく足早に義務化ありきで進んでいく現状に、違和感を感じずにはいられません。。

今年も残すところわずかに。。

今年最後の『五穀豊穣の家』の様子。


ガラスが建具におさまって、これで雨風の心配もなく、ほっと一息な現場。
これで安心して年を越せます手


キッチン台も据わりました。
今回、キッチン台の背面はテレビ台になります。
フルオープンなアイランドキッチンではなく、茶の間から台所の雑多な物が見えないように、手元をしっかりと隠れるようにしました。


毎回、そのお宅に合わせた使い勝手でキッチンは製作されます。
女性の希望をいっぱい詰め込んだキッチンハート
フルオープンなキッチンもいいけど、手元が隠れるって、私たち女性には気持ちが楽です。
隠れた手元には、スパイス棚などを配置して、さらに使い勝手を充実。
まさに女の城〜って感じ!


そして大石さんのほうは階段を取り付け中。今年最後の大仕事です。
階段を取り付けて、新年からは建て主さんも2階へ楽に上がり降りができるようにと配慮手
そしてそのお手伝いに学校が冬休みに入った息子さんが来られてました。
実はお休みのたびにお手伝いしてくれている彼なのです。
まだ若いから色々と興味あって遊びたい盛りなのでは?っと思ってしまうのですが、彼の興味は大工仕事だったり指物だったり。
どうやらお父さんが手がけるこの伝統構法の家を見て、彼の心にビビッと火がついたらしい火
今まで何軒か現場に一緒に連れて行ったけど、そんなことなかったのにって、大石さん。

カッコイイよねお父さんの後姿!
誰もが簡単にできる仕事ではない。自分の持ちうる力を全力でだして挑戦をする勇気だったり、覚悟のいる仕事。
伝統構法をやっていて幾度も見てきたけれども、やっぱり本物の仕事って人を変える力がある、っと今回も実感しました。誇りをもって仕事をする。その後姿に誰もが憧れる。そうでなきゃ、大人たち!
ガンバレ!愛媛を担う、いえ日本を背負う大工に成長して、伝統構法をひろめてくださいハート


誰もが心惹かれる仕事。。
これは体の奥深くから滲み出てくる感覚。
そう私たち自身も、この仕事に惹かれて方向転換してきたっけ。。
来る年は明るくなりそうな予感ですハート

うみだす仕事。。

クリスマスイブの前日『イチョウのある家』に、お約束のお品をもってお伺いしました。
製作を頼まれていた”スツール”です。
以前、製作をしたお仏壇用の椅子として、今年の春先に頼まれていたもの。
初の”スツール”製作にわくわくの設計者ですアンパンマン

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椅子は、家具のなかでも実に設計がむずかしいもの。
長期にわたって過酷に酷使される家具であり、また長時間体にフィットして触り心地や座り心地が要求されるから。こんな難条件を要求される家具は他にはありません。でもだからこそ設計者にとっては、至極わくわくな仕事なのです。

斬新なデザインの椅子というより、ハンス・J・ウェグナーのような、時代が変わっても誰もが愛してくれるようなデザインが私の目指す先・・、だけどそう簡単なことではありません・・アンパンマン 名品のYチェアを分解してその隠された工夫を見て、強度や座り心地に対しての緻密な心配りが感じられて、そしてさらっとあの誰もが心地いいと思うデザインにまとめあげている事にウェグナーのデザイン力を痛感する次第。
何かをデザインするって、単に線を引いて形を整えるだけの行為ではないのです。
観察力・洞察力・推察力・想像力・平衡力とかがすべてが合わさって、物が生まれる。
これは案外、時間と能力を必要とする事。
いつも思うのは、職人たちは手を動かしてこそ評価されるのだけど、私たち設計者の仕事って形(絵)を生み落とすまでが本当の仕事で、この実働でない時間にかかる労力ってなかなか評価されにくいものなのよね・・。

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そのうえ本当に納得いく物ができあがるのには、何台もの試作を繰り返し、ミリ単位での部材の寸法や曲線の検証が常に必要。
これはよっぽどのスポンサーがついてない限り、この労力に対する対価は金銭では要求できないこと。
でも設計者にとって、常にいろいろと製作を頼んでくださることは、とっても有難いこと。
こういった機会がない限り、設計に手をつける事はできないのだから。

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ウェグナーには足元にも及ばずだけど、気に入ってくださる物ができました手
今回を足掛かりにさらなる改良を加え完成度をあげていきたいスツールです。

そしてここ『イチョウのある家』の建て主さんは事あるごとに、お家に合わせて家具を注文くださります。
「いつもどんな物ができあがるのか楽しみなの。今度は何を頼もうかしら。」と言って心待ちにして下さっていることが、設計者を奮い立たせます。しかもこちらのお施主様って、ホントとっても褒め上手なのですキラキラ
職人や設計者は、やる気を倍増させられるのです♪
こういった施主さんが職人や設計者を育てるんだなあ〜といつも思います。

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こちらが今春製作したお仏壇です。
「これから先、娘や息子にお仏壇を引き継ぐ事になったときに、重厚で場所を必要とするお仏壇はこれからの時代は負担になるから、今時のリビングの片隅に置いても似合う小さなお仏壇をつくっておきたい。」
新しいお仏壇のカタチ。。
常に想像力を使いながら新たな発想が要求されるのが私たちの仕事。



もちろん、期待に応えるものを生み出さないと、誰からも相手にされなくなるのが設計の仕事でもあります・・笑
こうやっていつも期待をかけて頼んでくださる事で、力がつきます。
私たちの仕事は、機会が与えられて初めて伸びていくようなもの。
それは今まで携わった多くの建て主さんたちから、私が感じてきた事です。
著名な建築家たちの多くも、スポンサーがしっかりと付いていたそうだから・・、やっぱり大きく羽ばたかせてくれる機会が彼らを大きく成長させたのは間違いないと言えます。
私はこういった楽しいお仕事をいただけて幸せ者な設計者かもしれません。


雲のような波のような透かしは、お施主様のご先祖様が海に関わるお仕事に携わってこられたのが起源だというので、波をイメージさせていただきました。現代風のお仏壇だけど、透かし彫りや細部の納まりには伝統的な技法も取り入れつつ製作しました。若い世代が昔ながらの技法を身近に感じてくれるように。。


今後は家具や小道具、キッチン台ひとつからでも、その人にフィットした物を提案していくような体制をつくりたいな、、と考えています。
家を建てる事は「ムズカシイ・・」と考える人でも、木だったり竹だったり和紙だったり鉄など味わいや風合いのある物を置いていただきたい。そして職人たちが丹精こめ丁寧につくられ物や、日本の伝統的な技術をつかった物など、いつもの暮らしにそういった道具たちを手軽に傍に置けれるように・・。暮らしの身の回りに使い捨ての物達が溢れる今の時代、こんなことから豊かさって変わってくるような気がしていますハート
これも私にとっては一歩、挑戦でもあり、楽しみにもなりそうな予感手
もちろん、いろいろな職人さんたちと連携しつつ物づくりを進めていきたいと思っています〜!
応援ください〜ハート
 

この地で新たなスタート。。

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この地に引越しをして1年5ヶ月、やっと我が事務所のデスクが整いました〜手
それまで小さな小さなデスクでの作業・・積もる仕事に書類や図面がデスクからこぼれ落ちそうな日々アンパンマン
やっぱり常に我が家のリフォームは後回しで、首を長くしている建て主さんのお家が最優先です。

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しかし、これでサクサクっと仕事ができます手
涙が出るくらい嬉しいっキラキラ
さあ、これで本格的にこの地で始動しなくてはいけない、っと言う気持ちになりました!

デスクの製作をしていただいたのは、ここ鈍川の地に私の甘い囁き?に引っ張り込まれたような
『カグマ製作所』の馬越さん。
いえいえ、ちょうど鈍川の自然豊かな地に、とてもいい工場が具合よくあったのです。
そこにタイミングよく、独立することになった馬越さんにお声をかけた次第。
しかもさらにタイミングよく、徳さんの実家の大型の木工機械一式がプレゼントされるという誘惑ぶりっアンパンマン
う〜んん、とってもナイスなタイミングだったのですよね馬越さん。

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馬越さんとは以前お勤め先の木工所からのお付き合い。
キッチンや家具の製作を担当していただいてました。
今も『五穀豊穣の家』のキッチンを製作中していただいている次第。

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しかしこの地にお誘いしたのにはまた別な理由があります。
この地にやって来たからこそ目指していきたい事が、実は私たちにはいくつかあります。
その実現のため、その仲間の一人として彼にも加わってもらったのです。

安く早く、効率優先の粗悪な物たちが溢れる今の時代に、
手仕事の大切さや素晴らしさを伝えつつ、本当に長く愛される物づくりを生み出していきたいと願っています。。
住まいだけでなく、家具や手道具。。
無くしつつある美しい物づくりの世界。

この鈍川の自然豊かな美しい景色のもとに住みはじめ、その想いがさらにはっきりと鮮明になったような気がしています。
華美でなく、奇をてらった物ではなく、長く愛されるその土地のものをつくりたい。。
住まいもそう、外国や目新しい物や最先端に私たちはついつい憧れるけど・・、
そうではない。
この地においてこの土地の気候や風土で培われ生まれてきたものを愛しながら、
そしてこれから先もずっと長く愛していけれるようなものを目指していきたいと・・ハート

そう、それは野の草のように、地味で目立たないけれども、力強く、その土地の気候風土とともに、
その地の美しい風景をつくるような草の様な生き方を思い描きます。
『野の草』
この鈍川の自然豊かな地が感じさせたことです。
これから野の草のような活動を、
この地に新たに入って来て、物づくりを愛する人たちと共に新たにスタートさせます♪

久しぶりの・・

久しぶりの『五穀豊穣の家』の様子です〜アンパンマン
『五穀豊穣の家』も、そろそろ終盤にせまりつつありますが、大工の大石さんも手抜きなくコツコツとすすめてくれています。
その仕事振りに建て主Oさんも関心しきっきりです。


台所廻りの棚もついて、出来上がりがさらに待ち遠しくなりましたアンパンマン
すごく便利な棚たち。
ここは設計者の願望も交えつつ、台所の使い勝手や棚など、ご提案をさせていただきました。
やっぱり女の城ですもんねっ手
ここが使い勝手がよく気持ちよくなきゃ、だめだめキラキラ


そして外回りの建具も入り始め、途端に雰囲気が出始めました。
木の建具はほんとうに不思議の一言。
アルミサッシでは絶対に得られない空気感です手
木の家だからこそ、やっぱりおすすめしたい木の建具。
俄然、空気感がいいですよん〜ハート
そう、ここはお玄関となる土間空間ですキラキラ


そしてこちらは台所につながる土間の食品庫です。
梅干やお味噌やお漬物、果樹酒にお野菜などを保管する場所となります。
土間は土に近く、ひんやりとした空間。土付のお野菜たちも土間に置いておくことで日持ちがします。
今時の住まいには無くなってしまった空間だけど、『食』が軽んじられるこの時代だからこそ、ぜひ見直していただきたい土間空間だと思っています。
今の時代は、台所が食品の保存に適した場所ではなく、冷蔵庫やエアコンがないと食品も腐りやすいです。
それゆえ味噌やお漬物や梅干まで添加物や保存料が使われるという次第に・・。
食べる事は生きる事でもありますので、他を削ってでも食品庫空間があるといいですよ。
実は『五穀豊穣の家』には地下食品庫までもあるんですnull
こちらはさらに夏場はヒンヤリ空間!これからはしっかり備蓄も!
地下食品庫についてはいずれ詳しくご紹介しますね。


そして建て主Oさんに気に入っていただいた、土間食品庫の窓のご紹介。
昔ながらの無双窓です。
板と板とがスライドすることで、明かり取りや通風になるという、いたってシンプルな窓です。
土間食品庫は常に通気をしておきたい場所でもあります。
無双窓は、窓を開け放っていても防犯上気にならないのと、直射日光を遮りつつ適度な明るさも得られるのが特徴で、出来上がるまで気づかれてなかったとか・・汗
でもとっても気に入っていただけた様で、嬉しいですね手


そしてこれからレンガ張りや石張りが始まります。
少しずつ彩りされ建て主さんに見守られつつ
『五穀豊穣の家』完成にむかっていってますハート